Airクッショニングをベースに、パッド入りのトップライン、耐久性のある合成皮革のアッパー、通気性を担保するベンチレーションとメッシュのシュータンで脇を固めた「エア モア アップテンポ」は履き心地も別格だった。
2000年代に入るとファッションシーンにおいても欠かせないモデルとなる。シュプリームやアンブッシュがコラボレーションの相手に選ぶと、そのポジションは不動のものとなった。
冒頭、「インラインではじめて」と書いたように、ローカットモデルはコラボレーションですでにかたちになっていた。そのリクエストをしたのがアンブッシュである。
映画界も認めた90年代を代表する一足
「エア モア アップテンポ」はリリースされてそうそう、銀幕デビューを果たしているのをご存じだろうか。ウォルト・ディズニー・ピクチャーズが制作した『ジャングル・ジョージ』(1997年公開)がそれだ。
現代版ターザンとでもいうべきこの映画にはゴリラに育てられた主人公がスニーカーを履くシーンが出てくる。なにを隠そう、そのスニーカーこそ「エア モア アップテンポ」だった。
その文脈から読みとれることは、「エア モア アップテンポ」が当時の文明社会を象徴するプロダクトだったということである。平たくいえば、イケてたわけだ。
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