F1初優勝から50年という節目に誕生したマクラーレン
マクラーレン「W1」。フロントサスペンションはF1マシンと同じものを採用。
F1の常連マクラーレンもまた、10月6日にスーパーなスーパーカー「W1」を販売した。
限定399台でお値段は200万ポンド(約3億9000万円)。上のフェラーリF80より安いじゃないか!と色めき立った人には申し訳ないが、こちらも即完売している。
マクラーレンのF1初優勝から50年という節目に誕生したW1。その名に刻まれた「1」は、マクラーレンが掲げるスーパーカーの理念を究極の形で体現したマシンにだけ与えられる称号だ。
跳ね上がるドアには「マクラーレン・アンへドラル・ドア」という名がある。
1992年に運転席が中央に座る3人乗りという独自のレイアウトを採用して登場したマクラーレン「F1」しかり、2023年に公道とサーキットの両方で世界最高のドライバーズカーになることを目指して開発されたマクラーレン「P1」しかり。
最強の称号を継承した「W1」は、システム総合出力1275馬力を発揮する4L V8ツインターボ+モーターのハイブリッドシステムを搭載し、後輪を駆動させる。最高速度は350km/h。
F1マシンと同じ後輪駆動を選択したのは、同社らしいこだわりだ。
もちろんマクラーレンゆえ、至るところにF1の技術が投入されているが、その1つに軽量技術がある。
それにより、トヨタ「プリウス」なみの重量(1399kg)で1275馬力ものハイパワーを発揮するのだから、公道走行可能なマクラーレン史上最速の加速力を誇るといい、12.7秒もあれば300km/hの世界に足を踏み入れることができる。
2人乗りだが、シートは車に固定されていて、ドライバーはステアリングやペダル、メーター類を前後させることで正しいドライビングポジションを探る。
もし幸運にも「W1」を手に入れた読者がいるのなら、「リクライニングしないよ〜」なんて文句は言わないから、ぜひ助手席で300km/hの世界を覗かせてほしいものだ。
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