デニムジャケット1万9800円、ビスチェ1万1880円/ともにジャーナル スタンダード(ジャーナル スタンダード 自由が丘店 03-5731-0128)、デニム2万7500円/ホリデイ(ホリデイ/フラッグシップサロン オフィス 03-6805-1273)
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すべての写真を見る 今年デビュー20周年。長年アーティストとして第一線で活躍し続けていることは誰が見てもすごい。
だが同じくらいすごいのがずっと変わらないビジュアル、歌声、存在感……、つまり全部。ずっとチャーミングでちゃんと格好いい。
その秘密を探るべく食生活や睡眠時間、愛用しているサプリなど、あらゆる質問をしてみるも特別な答えは出てこない。「そうおっしゃっていただくのはありがたいんですけどね」と、子供みたいに笑う。
楽曲を筆頭に、ファッションやアートワークなど、木村さんの表現する世界観は個性的という小さな言葉では収まらない。
華やかななかに愛情と優しさが充満し、夢や希望に満ち溢れながらも、ときに透明な毒を伴う。
空想と現実の間に横たわる“木村カエラ”という世界の原風景は、アニバーサリー作品である「F(U)NTASY」というタイトルからも垣間見える。
「昔から不思議な世界を妄想するのが好きなんです。例えばお花が歌ったり、毛虫と喋れるんじゃないかとか、ずっと夢見ています。
年齢を重ねることで現実を知るわけですが、それでも私はその世界が大好き。
その思いをもって私自身が常に楽しく生きていたい、そして関わる人も楽しくしてあげたいという思いから、『FAN(TASY)』は、『FUN(=楽しい)』につながると思い『A』でなく、『U』にしました」。
20年間での変化について訊くと「ぜんぜん変わってないですね。ただ、いろいろなことを乗り越えてきたので大人にはなったと思います」と、改めて振り返る。
「デビュー当時は、人を信じることができませんでした。しかもそういう自分が好きになれない葛藤もあって。
でもいろいろ経験し、活動するうえで多くの人が関わってくれていることや、作品を通じてたくさんの人が喜んでくれていると思ったときに、自分が心を開かなきゃって思うようになりました」。
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