おおたゆうき●1985年生まれ、滋賀県出身。小学3年生からフェンシングを始め、2004年のアテネ五輪で日本代表に初選出。2008年北京五輪で男子フルーレ個人に出場。銀メダルに輝き、日本フェンシング史上初のメダルを獲得する。2012年ロンドン五輪では、団体銀メダルを獲得。2016年現役を引退。2017年日本フェンシング協会会長に就任。現在は国際オリンピック委員会アスリート委員、国際フェンシング連盟理事を務める。
「僕にとってのウェルビーイングは“自然体でいられる状態”。だから仲のいい人、気が合う人たちと一緒にいる時間はかけがえのないもの。僕がウェルビーイングでいるためには人が欠かせないし、なかでも家族は特別大きな存在です」。
今年はパリ五輪のために、家族で約1カ月パリに滞在した太田雄貴さん。親子で川の字で寝たり、娘を現地校に通わせたり、奥様も現地で仕事をしたりと、いつもと違う日常を送ることで、家族の結束はより強固になったと話す。
OCEANSが大事にしている“気持ち良さ”は、太田さんにとって、まさに今夏のパリのような日常から一歩踏み出したところにある。
「他にも今年は仲間と日本国内のいろいろな地域に行って、陶芸家や食糧危機に向き合う方など、さまざまな人と出会い、新しい世界に触れることができました。これは僕だからできること、と思われるかもしれないけど、別に近所のカフェでもなんでもいいんです。
普段行かない道に10m、100m、1kmズラすだけで景色は変わる。そうやってズラした場所で、新しい発見を得ると気持ちいいって感じるんです」。
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