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スーパーでも感じられる四季の変化



日本のスーパーの驚きはまだまだある。日本では国産の果物と野菜が多くて、そのなかで地元コーナーもある。イタリアでは国産のものがないことはないけど、日本に比べるとやっぱり少ない。しかも、野菜コーナーには僕にとって一年中テンションが上がる「アレ」がある。暑い時期でもお腹が空いてなくても買ってしまうのは、「ほかほかの焼き芋」。これが本当に魅力的なんだ!

イタリアと違って日本のスーパーは、「四季の変化を感じられる」という魔法もあるんだ。例えば、8月末〜9月上旬はさつまいもや栗などを使ったスイーツやパン、惣菜がでてくる。外はまだ暑いのに、気持ち的には「もう秋が来た」という楽しみが増える。意外にもスーパーの方が自然の中より季節と出逢えるのだ。

日本のスーパーに通って気がついたことがある。それは、「おもちゃ売り場」がないということ! イタリアのスーパーでは子ども向けのおもちゃ売り場があって、僕も子供の頃に「見に行くだけ」と言いながら、おもちゃを買ってもらったことがよくあった。
 

日本ではおもちゃ売り場はないけど、小さなおもちゃに飴やグミがついていることがある。これはおもちゃ売り場なのか、普通のお菓子売り場なのか? 不思議でたまらなくて店員さんに聞いてしまった。

すると、日本のスーパーではおもちゃを置けないから、簡単なお菓子を入れることでおもちゃではなく、お菓子として置いて売れるんだって。これは知らない日本人も多いんじゃないかな?



言うまでもなく、国柄が出るのは「魚と肉売り場」だと思う。イタリアの肉売り場は広くてどんな肉でも置いてあるし、大きな塊も「ドーン」と出てくる。さっき説明したように、店員さんに注文する際、料理によって「ステーキ用」や「塊」などオーダーできるんだ。うさぎ、馬などジビエまで買えることも珍しくはない。

魚売り場はある意味、日本と似ている。魚はそのまま氷の上に置いてあるのだ。ただし、日本の魚売り場では、刺身と寿司もあるし捌いてある・切ってある魚がたくさんあって、これは日本ならではの光景である。

ちなみに、お肉料理がメインの僕の故郷ピエモンテでは、薄切りのお肉を食べた記憶はない。日本ではカレー用、すき焼き用、しゃぶしゃぶ用、焼き肉用などたくさんあるのは未だに驚きだよ! 


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