今回のプレゼントアート。ワイキキの花火を描いたアート。「フライデー・ファイヤーワークス」。
「Feel Hawaii」●ハワイのアートシーンが今、盛り上がっている。その大きな理由は、パンデミックを機に若いアーティストたちがハワイに続々と移住したことや、ロコの人々がハワイのアートやクラフトの価値を再発見したことと言われる。
オーシャンズでは、そんな今のハワイのアーティストにインタビュー。その魅力をみなさんに直接お届けするべく、インタビューしたアーティストの作品をプレゼントする。
【写真16点】「クリスティ・シン」のアートを写真でチェック これまでに紹介した
デール・ホープや
ヒトシ・ヒダなどに続く、第12弾はこんなアーティストだ。
クリスティ・シン Christie Shinn カナダ出身、ハワイ在住のアーティスト。サーフィンに親しみ育つ。独学でアートを自分スタイルに作り上げたオリジナリティ溢れる作品は、ホテルや航空会社、衣料品会社からのコラボ企画に引っ張りだこ。日本企業との企画も来年予定されている。
父はハワイという魔法のような場所があると教えてくれた
クリスティを推してくれたのは、Feel Hawaii連載の第7回に登場のトリプルクラウンのアートディレクターの
ランディ・ラリック。2013年のトリプルクラウンのポスターに起用されたことで、クリスティはプロとしての地位を確立できたそう。
クリスティの家とアトリエはノースショアのハレイワの近く、小高い場所にあり、緑に囲まれたアトリエのドアの前に立つと、ヤシの木の間から遠くにノースショアの海が見える、とても気持ちの良いロケーションだ。
「私はカナダのグレートレイクスの近くで生まれ育ちました。東側ですが、東海岸ではありません。湖が非常に大きいので、サーフィンができます。子供の頃、湖でサーフィンをよく楽しみました。
父はハワイという魔法のような場所の話をよくしてくれて、そこではサーフィンができ、水は温かく、海なので塩分があり浮きやすいと。それを聞いて『いつかそこに住みたい』と思っていたんです。
そこが私の始まりです。少しの間イギリスに住んでサーフィンをし、カリフォルニアにも行き、最終的にハワイにたどり着いて、ここが気に入り、ハワイで暮らすようになりました」。
アートを仕事にしたのは子供の一言から
クリスティの作品たち。
「私は、アートスクール出身者ではないんです。ベビーシッターをしていたときに、子供の面倒を見ながらスケッチをしたり、子供と一緒に絵を描くことを楽しんでいました。その頃子供は12歳で、私の絵を見てあるとき『これをプロとしてやるべきだ』と言ってくれたんです。
私はアートは趣味だと思っていましたが、子供にはそうは言いたくなかったので、その言葉からアーティストになろうと努力しました。自分の作品を広め、販売し始めると、それがとても楽しかったので、さらに作品を作って人々に提供しようと思いました。
ハワイの地元近くにあるスターバックスにはアート用の小さな壁があり、そこに私の作品を展示しました。冬になると多くのサーフ業界の人々がそのスターバックスに集まり、作品を見てくれたおかげで、その後の仕事のチャンスに繋がりました」。
「最初の数年間は本格的に取り組むことはありませんでしたが、最終的に、2013年のトリプルクラウン・オブ・サーフィンのために、VANSとポスターアートの小さなシリーズを手掛けました。
ランディ・ラリックが私の絵を見つけてくれて、この仕事が大きな転機になり、1年後にフルタイムで本格的にアーティストとして進む勇気を持つことができたんです」。
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