「日常に潜む社会の闇」とは…… 飲食店などで法外な料金を請求される、ぼったくり。新宿・歌舞伎町はその温床とも言える街だ。一時期よりは被害が落ち着いたようだが、ルポライターの村田らむさんによると、現在もまだぼったくりは横行しているという。
案内人はこの方! 村田らむ●1972年生まれ。ライター、イラストレーター、漫画家。ホームレスやゴミ屋敷、新興宗教組織、富士の樹海など、アンダーグラウンドな場所への潜入取材を得意としている。キャリアは20年超え、著書も多数。自身のYouTubeチャンネル「リアル現場主義!!」でも潜入取材や社会のリアルを紹介している。
歌舞伎町の客引きはほぼ「ぼったくり」という事実
検索で「歌舞伎町」と打ち込むとサジェストで「ぼったくり」と出てくるくらい、歌舞伎町にはぼったくり店が多い。そして最初にハッキリ言っておくと、歌舞伎町では現在でもぼったくりが繰り返されている。
歌舞伎町のゴジラロードでは、「客引きに注意しましょう。ぼったくられます」というアナウンスが延々と流れている。しかし放送しているスピーカーの真下で、客引きにほいほいとついて行く人をよく見る。耳がついていないのか、厄災は自分にだけは降りかからないと思っているのかわからないが、歌舞伎町で客引きについて行ったら必ずぼったくられる。
※写真はすべてイメージです。
有名な居酒屋の前で、「系列店はこちらです。2時間3000円飲み放題です」などと激安値段を提示している客引きもいる。交渉を済ませると、全然関係ない店に連れて行かれる。で、結果的には何倍ものお金を払わされる。高いだけならともかく、そういう店は狭く、汚く、不味く、しかも態度が悪い。
居酒屋でちょっとぼられるような店を“プチぼった”と呼ぶ。数千円だから、悔しいけど我慢している人が多い。
とある編集部が選んだ居酒屋に行ったら“プチぼった”だったことがある。「食べ放題メニューがあります」と書いてあったが、出てきたのは大量のマカロニを茹でただけのどうしょうもない飯だった。
この記事を読んでいるのはほとんど日本人だと思うが、最近ではインバウンドの外国人客を狙うぼったくりも登場しているそうだ。ハメるのも外国人。外国人が外国人をハメて金を取り合っている。もし海外から知人が来日する際には、ひと言伝えておいたほうが良いかもしれない。
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