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ダイエットや健康維持において重要な「腸活」。
機能性ヨーグルトやサプリメントなど、腸活に良いとされる食品が溢れる昨今だが、じつは日本古来から伝わる昔ながらの腸活法が、しばしば巷で話題になっているのをご存知だろうか。大根と梅干しを煮て食べる「梅流し」である。
聞くところによると、便秘に悩む人が、「信じられないくらい出る」と効果を実感しているらしい……! 気になるその効果や詳しいやり方について、管理栄養士の望月理恵子さんに教えてもらった。
聞いたのはこの人! 望月理恵子さん●管理栄養士。健康検定協会理事長。「根拠のある情報から、栄養・健康をサポートする」ことを目的とした株式会社Luceを立ち上げ、代表取締役に就任。健康、美容、ダイエットなどの情報発信やレシピ開発など、各メディアでも活躍中。著書に『やせる時間に食べてみた!』(主婦の友社)、『ダイエットの新提案 食べる前に飲む特製野菜ジュース』(アスコム)など。
1回でマイナス1.5kgも⁉︎ 驚きのデトックス効果
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――まず、便秘解消に打ってつけだという「梅流し」は、いつ頃から受け継がれてきた健康法なのでしょうか? 梅干しの歴史をさかのぼると、平安時代の中期頃、当時の村上天皇が「梅干しと昆布を入れたお茶を飲んで病気から回復した」という文献があり、これがいわゆる梅流しの起源だとされています。
その後、長きにわたり梅干しは馴染み深い健康的な食べ物として人々に受け継がれてきました。近年になってファスティングやダイエットにも役立つことで知られるようになり、一時期は「スッキリ大根」という呼び名で流行ったこともあります。
梅、大根、昆布というシンプルな食材ですが、改めてその健康効果が見直されていますよね。
――では、なぜ梅流しが腸活に効果的なのか詳しく教えてください! 大根に含まれる水分と食物繊維、そして梅干しに含まれるクエン酸や乳酸菌には、腸内環境を整えて排便を促したり、溜まっている老廃物をデトックスしてむくみを解消してくれたりする効果があります。
また、梅流しは昆布で出汁をとった煮汁を全て飲み干すので、水に溶け出してしまった水溶性の食物繊維も余すことなく摂取できるのもポイントです。
さらに、温かいスープを飲むことで胃腸が温まり、ぜん動運動が促進されてスムーズな排便を助けてくれます。梅流しを実践した人の中には、1回でマイナス1.5kgくらい体重変化があった人もいますよ。
ちなみに腸内環境が良くなると、摂取した栄養素が体全体に行き渡るようになるので、肌ツヤがよくなったり、薄毛を予防してくれたりと、ダイエット以外にもうれしい効果があるんです!
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