当記事は「Dolive」の提供記事です。元記事はこちら。 一度見たら憧れる、おしゃれでこだわりが詰まった家。でも、「そんな家ってどうやったらつくれるんだろう」「建築のプロじゃないとつくれないのでは」と感じている人もいるはず。“あの人の家づくり手帖”は、個性的な家をかたちにした経験者から具体的な家づくりアイデアを伺う企画です。
今回訪れたのは、インドアからアウトドアまで幅広い多趣を持つ稲田里樹さんの住まい。趣味と暮らしの両方にフォーカスした、住み良い家づくりの術に迫ります。
100㎡以上の中古マンションを自分好みにフルリノベーション。
都心へのアクセスの良さと住みやすさからベッドタウンとしても注目される、神奈川県川崎市。都内のデザイン事務所に勤務する稲田さんの住まいは、そんな川崎エリアに構える築30年余りのマンションの一室にありました。引っ越してきたのは、2016年6月のこと。
「当初は一戸建ての購入も考えていましたが、都心でそれを探すとなると狭小住宅ばかりで、希望とする物件に出合うことができず……。いっそのこと広いマンションの方が理想の空間を作れるんじゃないかと」
狭小住宅でも縦に長く空間を確保すれば十分な居住スペースを確保できますが、稲田さんが求めたのは横の広さ。そのため、物件選びには“専有面積100㎡以上”という条件がマストだったよう。
「ここは都内への通勤のしやすさはもちろん、周辺の住環境も気に入りました。そして何より、専有面積が116㎡と希望通り。部屋数の多い4LDKでしたが、間取りを変えれば広い空間を作れるじゃないかとワクワクしましたね」
設計・デザインは、“自然との関わりを意識する、日々の暮らし”を提案するライフスタイルブランド<HAY hutte(ハイヒュッテ)>の安井秀行さんに、施工は“使う人が主役になる空間”をテーマに掲げるインテリアデザイン事務所<Hajikami(ハジカミ)>の谷脇周平さんに依頼。
話によると、二人とは古くからの友人だそうで、「信頼しているからこそ色々とワガママも……」と、間取りの変更から使用する材、家具選びなど細部にまでこだわり、度重なる打ち合わせの末、理想の空間を完成させました。
では、元々あった既存空間をどのようにして理想の空間へと変えていったのでしょうか。稲田さんの家づくりにおけるこだわりを伺います。
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