故郷・福島への想いと新たな可能性の発見
東京での経験を重ねるうちに、安藤さんのなかで故郷・福島への思いが徐々に強くなっていった。それは単なる懐古的な郷愁ではなく、新たなビジネスチャンスへの気づきでもあった。
「東北に本格的なハンドメイドシューズの工房がないことに気づいたんです。そこに可能性を感じました。いずれ戻って、オーダーメイドの靴工房を開設できたら面白いし、チャンスがあるんじゃないかと」。
2022年、一時帰省した際に移住者支援制度の存在を知り、Uターンを決意する。この決断は、長年温めてきた想いと、偶然の出会いが重なった結果だった。
「地元に帰ってきたときに、市役所や支援機関を訪ねてみたんです。そこで初めて、移住者向けの支援制度や地域おこし協力隊の存在を知りました。これらの制度があれば思い切って起業にチャレンジできると感じました」。
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