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2024.06.28

あそぶ

オカルト誌との「混ぜるな危険」で大ヒット、『地球の歩き方 X ムー』“日本編”はどんな本か

『地球の歩き方 ムーJAPAN: ~神秘の国の歩き方』書影より

『地球の歩き方 ムーJAPAN: ~神秘の国の歩き方』書影より


当記事は「Forbes JAPAN」の提供記事です。元記事はこちら

起死回生『地球の歩き方』がオカルト誌「ムー」とコラボ、大ヒット13万部の続章 では、『地球の歩き方」新井邦弘社長と「月刊ムー」三上編集長の対談を聞き、この驚くべき「異色2媒体コラボ」について紹介している。本稿では実際に、書評家の松尾優人氏に『地球の歩き方 ムーJAPAN: ~神秘の国の歩き方』を読んでもらった。


『地球の歩き方』シリーズは1979年に創刊した老舗のガイドブックだ。世界各国、もしくは日本各地の観光地を取り上げる本シリーズで何よりも重要視されるのは、情報の信頼性と言って間違いないだろう。
 
そして、同じ1979年に創刊した老舗雑誌が『ムー』だ。言わずと知れたオカルト雑誌の代表格である。掲載されている情報には、多少信頼性に欠けているものもあるが、『ムー』で何よりも重要視されるのはロマンであるから、なんの問題もない。
 
この、決して交わらない二つのメディアがコラボしたことによって生まれたのが『地球の歩き方 ムーJAPAN~神秘の国の歩き方~』だ。
 
前作にあたる『地球の歩き方 ムー-異世界(パラレルワールド)の歩き方―』は13万部を売り上げるだけでなく、その年のSF作品およびSF活動を表彰する第54回星雲賞のノンフィクション部門を受賞する快挙を成し遂げている。本書は異色コラボの第2弾である。
 
率直なところ、本書を短く紹介するのは難しい。地球全体を取り上げた前作と異なって本書は日本のみにフォーカスを当てているのだが、その情報量が膨大なのである。妖怪に古墳にUMA、異星人や神話など、ありとあらゆる『ムー』的な要素がおよそ400ページにもわたって網羅的に紹介されているのだ。
 
筆者は近畿圏在住なので、ひとまず関西地方のページを開いてみた。すると最初に飛び込んできたのは「ビリケンはアメリカ生まれ!?」という題の小欄だった。



筆者も大阪の通天閣にのぼって何度か足の裏を撫でたことがある(御利益があるそうだ)が、寡聞にして知らない知識だった。
 
通天閣のシンボルとして知られるビリケンは、実は兵庫や千葉などにも現存しているのだという。もっとも、これ自体はオカルトでもなんでもない、単なる事実だ。そして掲載されている情報全体からしてみれば、初歩中の初歩の知識に過ぎない。
 
ガイドブックの枠に囚われることなく、本書では関西地方の部分だけでも「ワッショイはヘブライ語由来」であるとか「鞍馬天狗は金星からの使者」であるとか、いかにも『ムー』的な、としか言いようがない世界観が随所で繰り広げられている。




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