OCEANS

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カーカスタムのプロに今刺さる車の色は「緑」

OCEANSはブルー、ネイビー推しですが、今の僕の推しは「緑」です。最近はメーカーからも緑がよく出ているし、世の中的にきているんじゃないかと勝手に思っています。まぁ好きだからよくアンテナにひっかかるだけかも知れませんが(笑)。

とにかく、他人があまり乗っていないところがいいです。結局ね、周りと一緒が嫌という、クセの強い人が他にない色を選ぶようになるんです。

お見せできないのが残念ですが、今、うちのお店に深緑色のフェラーリがあります。赤や白、黄色が定番のフェラーリで、深緑色ですよ。この色を選ぶ人はものすごいセンスがあると思います。完全に色で遊んでますもん。

もちろん、アメリカでも緑を選択する“遊び人”はたくさんいます。古い縦目のベンツだって、ほら幌まで緑でこの通り。

メルセデス・ベンツの前期型SEカブリオレ。外装色が緑で内装が茶というのは鉄板です。王道。

メルセデス・ベンツの前期型SEカブリオレ。外装色が緑で内装が茶というのは鉄板です。王道。


この年式で、ありきたりの色じゃないところが洒落ています。おしゃれなクラシックカー? いや、それじゃあ言い足りないな。よりワンランク上のノスタルジックカー、ってところでしょうか。仕上がっています。乗っている人や作った人の「オレのどうや!」という自信が表れています。これが表参道に停まっていたら、二度見間違いなしです。

古いベンツも緑で洒落者になりますが、新しいスーパーカーだって緑でこんなにもカッコよくなります。

マクラーレンの、恐らく650Sスパイダー。これも朝のイベント「cars&coffee 」に遊びに来ていた1台。

マクラーレンの、恐らく650Sスパイダー。これも朝のイベント「cars&coffee 」に遊びに来ていた1台。


よく見てください。乗っているのはすごく若い人ですよね。スーパーカーって基本的に派手な色が多いんですが、若いのにあえてトーンを落として緑。ボンネットはマクラーレンP1仕様ボンネット。

アメリカの車のカスタムは意外とコピーだろうが、本物だろうがそんな感じだったらそれで良い。拘りがあるようでないのがアメリカ人。でも良いんです。それも自己満足だから。

日本に入っていない、現行のフォードブロンコ。それだけでカッコいいんですが、それを緑で、武骨で色気のない黒のホイールを履かせて、屋根を開けて、スーパーに買い物へ行く。そういうサラッと乗っているところも含めてカッコいいです。

日本に入っていない、現行のフォードブロンコ。それだけでカッコいいんですが、それを緑で、武骨で色気のない黒のホイールを履かせて、屋根を開けて、スーパーに買い物へ行く。そういうサラッと乗っているところも含めてカッコいいです。


車の色ってとっても大事だと思うんです。自分の個性を出すのは色なんですよ。服も一緒でしょ? たとえ周りが派手な色だといっても、自分がよければそれでいい。パリス・ヒルトンもピンクのベントレーに乗ってましたしね。

セレブは遊び方を知っているんです。ベントレーやロールス・ロイスといった高級ブランドも、顧客が指定する色を必ず再現すると謳っている。金持ちは色で遊ぶけど、庶民は下取りを気にして選ぶ、なんて寂しいじゃないですか。

不人気だった996型ポルシェ911も、ピンクメタリックでホイールがクロームになるとこれだけアメリカらしい1台になる。涙目のピンメタ! オレンジマーカーもいい感じで効いてます。

不人気だった996型ポルシェ911も、ピンクメタリックでホイールがクロームになるとこれだけアメリカらしい1台になる。涙目のピンメタ! オレンジマーカーもいい感じで効いてます。


ボクの知る限りでは、若い人は色で遊んでいます。歳を重ねるほど色に抵抗が出てくる。けれどね、派手な色を自分のものにしてこそ、カッコいいオッサンなんじゃないですか?

「こんな服なんて」というのを着こなしている人って、やっぱりカッコいいじゃないですか。こういう着こなし方あんねんなって。車も一緒。こんなんどうすんの? を乗り越えて、それを乗りこなしてこそ、おしゃれなオッサンだと思います。

これからは下取りを気にせず、車のボディカラーでも自分を表現してみてはいかがでしょう? 最初は勇気がいるかもしれませんが、そのぶん、愛着のリターンも大きいはずです!!

籠島康弘=文

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