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007も惚れたベントレーのジュニアカー

名車ブロワー(左)とともに疾走するベントレーのブロワージュニア(右)。

名車ブロワー(左)とともに疾走するベントレーの「ブロワージュニア」(右)。


一方ベントレーもまた、ジュニアカーを2023年に発表した。

1929年製のスーパーチャージャー付きのレーシングカー「4 1/2リッター ブロワー(以下ブロワー)」を85%にスケールダウンして再現した「ブロワージュニア」だ。

こちらも後輪をモーターが駆動させ、英国と欧州では最高速72km/h、規制のある米国では最高速40km/hで走り、航続距離は約65マイル(約105km)。

地域によっては公道を走ることも可能で、大人2名がタンデム方式でドライバーが前に、同乗者はその後ろに着座する。

ドライブモードも、コンフォートモード/ベントレーモード/スポーツモードの3段階あるなど、もはやジュニアカーではなく、立派な車になっている。

ブロワージュニアのファーストエディション99台は、ボディ、シャシー、ホイールが「Blower Green」で仕上げられている。

ブロワージュニアのファーストエディション99台は、ボディ、シャシー、ホイールが「Blower Green」で仕上げられている。


ブロワージュニアは前後にふたり乗れる。

ブロワージュニアは前後にふたりが乗れる。


ちなみに、元車であるブロワーとは、小説版『007』シリーズで主人公のジェームズ・ボンドが乗るボンドカーとしても登場する名車。映画ではアストンマーティンが有名だが、原作者のフレミングはベントレーのブロワーに魅了されたひとりなのだという。

ベントレーは現在貴重な4台のブロワーを所有していて、その内の1台、1930年のル・マン24時間レースで圧倒的な速さを見せた2号車を85%にスケールダウンしたのが、このブロワージュニアというわけだ。

レースカーと同じくステアリングにはロープが巻かれ、ボディサイドにはユニオンフラッグが手描きされる。

レースカーと同じくステアリングにはロープが巻かれ、ボディサイドにはユニオンフラッグが手描きされる。


一見クラシカルなコックピットだが、燃料計がバッテリー残量計になっていたり、USBソケットが仕込まれているなど機能は現代的。

一見クラシカルなコックピットだが、燃料計がバッテリー残量計になっていたり、USBソケットが仕込まれているなど機能は現代的。


こちらは99台が「ファーストエディション」として間もなく製造がスタートする予定。

価格はまだ発表されていない。

2024年の販売に向けて3大陸5000マイルの耐久テストが始まったブロワージュニア。

2024年の販売に向けて3大陸5000マイルの耐久テストが始まったブロワージュニア。


どちらも日本では公道を乗ることができなさそうだが、もし知人に「うちなら敷地内にレース場も作れるよ」なんていうセレブがいるなら、是非おすすめして、一度乗せてみてもらっては?

籠島康弘=文

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