OCEANS

SHARE

食養生の常識「肥甘厚味(ひかんこうみ)」とは?

shutterstock

shutterstock


ーー食養生の観点から、ラーメンや丼もの、お酒は体に悪影響を与えるのでしょうか?

食養生には「肥甘厚味(ひかんこうみ)」という言葉があります。
肥:油の多い食べ物
甘:甘い食べ物
厚味:味の濃い食べ物
肥甘厚味に該当する食べ物は、胃腸の負担になると考えられているため、食養生の観点から極力避けるのが無難です。揚げ物などは嗜好品と考えて、たまに食べるようにしましょう。

胃腸は体に必要なものを吸収し、不要なものを排泄物として体の外に出す役割があります。肥甘厚味を過剰に摂取して胃腸の分別機能が正常に機能しなくなると、以下の症状になることが考えられます。
食欲不振
下痢や軟便
むくみ
倦怠感
肥満
気分の落ち込み
しかし、健康のために肥甘厚味を一切取ってはいけない、というわけではありません。何事も過剰摂取は良くない、という話です。

ーー肥甘厚味以外に、体に悪影響を与える食材はありますか?

特にこれからの暑い季節は、過剰な水分と冷たい食べ物に注意しましょう。どちらも、食養生の観点では胃腸機能を低下させると考えられています。もちろん炎天下で作業している人は、水分や冷たい物で体を冷やす必要があります。

しかし、普段からデスクワークで外に出ない方は、過剰に水分や冷たいものを摂取する必要はありません。

ーー1日に必要な水分量はどのくらいですか?

それについては人によって変わるので、一概にはいえません。私が普段実施しているカウンセリングでは、1時間程度かけてさまざまなことをヒアリングします。そうしなければ、相談に来た方の必要な水分量や漢方、食材をアドバイスできないためです。

水分は喉が渇いたと感じたら、少しだけ飲むようにしましょう。しかし夏場の出勤時など、発汗前後には軽く水分を取るのがベストです。果物や野菜、スープ・味噌汁など、飲むより食べて水分補給するのが効果的です。


3/3

次の記事を読み込んでいます。