トランクは通常時318L。ワンタッチ開閉と2段階に調整可能なラゲッジスペースの機能性に、乗る前から感心しきり。
さて、前置きが長くなったが、肝心の試乗とそのフィーリングはいかに。結論から言おう。「コレ、俺の知っている車じゃないぞ」というのが率直な感想だ。
気になる車両があれば、地下駐車場からそのまま試乗へ。EX30に精通した専任ドライバーが同乗して詳しく説明してくれる。
まず鍵がないんですよ、鍵が。いやいや、知ってますって。鍵穴に突っ込んでガチャガチャ回すやつなんてもう過去のものってことは。
今やインテリジェントキーが常識だと思っていたけれど、このボルボには施錠やエンジンをかけるという概念すらないのです。
キータグを持って近づけば開錠し、乗り込めば自動的に発進の準備が整う。そう、何かスイッチを押すというステップさえも省略されているのだ。
まずは助手席で基本動作をチェック。ほぼすべての情報が12.3インチのセンタースクリーンに集約される。今は浦島太郎状態だが、これは慣れの問題とみた。
サイドブレーキを操作して……なんて動作ももちろんなし。ステアリング右奥のシフトレバーをちょいと下げるだけ。
さらによくよく見たら、通常であれば正面にあるはずのメーター画面すらなく、極限まで削ぎ落とされた機能美の追求は、スカンジナビアンデザインの真骨頂といったところだろう。
3/3