伝説のグラデーションカラーを再現
平 それでは草賀さん、最後のシューズ行きましょうか。
草賀 最後は手前味噌ですみません、PGの定番モデル「ニューダスク」の新色です。
平 おお〜。なんでまたこんなカラーにしたんですか?
草賀 持ってきているので出しちゃいますが、イメージソースはこちら。ナイキの「テラ レインボー」(1980年代初期発売)です。僕はヴィンテージブーム世代ど真ん中。若い頃、渋谷の名店「マービンズ」に毎週のように通ってたんですよ。
平・小島 半沢(和彦)さんのところだ!
草賀 よだれもののヴィンテージスニーカーが天井からぶら下がっていて……懐かしいですね(笑)。この「テラ レインボー」は当時、雑誌で写真を目にすることはありました。でも、本物はなかなかお目にかかれない伝説の一足。PGでシューズ作りを始めたときから、いつかこのグラデーションカラーを手掛けたいと思っていたんです。
これまでずっと生産工場に相談してきたんですが、どうやってこの色を出せばいいのか見当がつかない。でもナイキは80年代で既に出してるんだから、必ず出せると。積年の思いを込めたシューズです。
平 いつ販売なんですか?
草賀 4月から販売です。このカラーを皮切りに今年春夏のPGがスタートしますので、ぜひお店のインスタグラムをチェックしてください。
小島 気になるお値段は?
草賀 税込み2万1000円です。
平 このご時世に、それはだいぶ安いですね。
草賀 PGに関しては「スニーカーらしい値段」にこだわっています。国内ブランドのスニーカーって4万、5万するものが当たり前に世に出ていますよね。でもそれはどうなのかなって思うんです。
もとを正せばスニーカーというのは運動靴。気兼ねせずにガンガン履いて、くたびれたら新しいのを買ってよ、っていう考え方なんです。
コルク風のインソールも可愛い。
小島 フリーロックシステムを使ったホールドがいいですね。スリッポンのように足入れできて、靴紐を結ぶ手間がないし。PGは年間どれくらいの型を出しているんですか?
草賀 毎シーズン4、5型出しています。でも買い付けに来てくれる方々には、型数が少なくていつも申し訳ないなと思っています。
平 こだわりはまずカラー、そしてホールドシステム、それからソールですか?
草賀 ヴィブラム社のランニングシューズ用ソールは、わりと有名なものなんです。推進力が優秀で、クッション性もいい。見た目のボリューム感や、ヴィンテージライクなクリーム色は好みですね。
小島 このクラデーションカラーを見ると、僕なんかは「エア マックス プラス」を思い出しますね。それも元をたどれば、「テラ レインボー」から来ているのかも。
草賀 スニーカー以外にも、ACGのダウンジャケットにもこんなグラデーションがありましたね。それではざっとですが、こんなところで以上です。
平 ざっと、とおっしゃいましたが、濃いです。めちゃくちゃ面白かったですが、内容が濃くて、いい意味で疲れました(笑)。
小島 いやいやまだ第2回で、僕のターンも残ってるから(笑)。
平 そうだった(笑)。草賀さん、ありがとうざいました。次回の小島さんのスニーカーもお楽しみに!
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