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僕はこれまで、監修を含めて30冊以上の著作を発表しています。ですが、自分が出演する動画の中などで「こんな本を出しました、読んでください」と、宣伝することに抵抗があり上手くできなかったんです。

ところが、初めて自分の名前ではなく「精神科医N」というペンネームで本を出したら、「これはいい本ですよ」と言えたんです。

「とげとげしい言葉の正体はさびしさ 5000人のカウンセリング経験から得た精神科医の知見」 著者:精神科医N 発行:夜間飛行

名越先生が精神科医Nというペンネームで書いた『とげとげしい言葉の正体はさびしさ 5000人のカウンセリング経験から得た精神科医の知見』(夜間飛行)


人間はちょっとした心の機微の変化で、意外にパッと心が明るくなったりこだわりが無くなったりもします。

この方は会社に愛着を持っていらっしゃるとのことですから、転職という選択肢は今のところ持っておられないのでしょう。

でも、「万が一転職するとしたら、自分の実績を人にどう伝えるだろうか」という視点で、経歴を振り返ってみるのも一案です。

そこでちょっと自分に自信が持てるきっかけになることもあるし、もしかしたら転職しようという気持ちが一年後に湧いてくるかもしれない。

どちらにせよ、自分がこれまでどんな仕事をしてきたのかということを、客観的に一度きちんと書き出してみることは、将来に向けてプラスになることもあるんじゃないかなと思います。



もしも、どうしても抵抗があるという場合は、自分をよく知る友人とお互いに相手の実績を5個でも10個でも書き出してみるのもひとつの方法です。その際は、相手が書いてくれた内容を否定しないことを条件にしましょう。

せっかく自分のために書いてくれたのだから、「ありがとう」と感謝しながら一つひとつ読み上げ、友人とのセッションを楽しんでみてください。

明日からのモチベーションアップにつながる、きっかけになるかもしれませんよ。

▶︎名越先生の公式Xはこちら!

達 弥生=取材・文 アントレース=編集

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