【番外編】 明治創業の老舗「桜井食堂」
こちらは、これまでに紹介した4軒のような、2000年以降にオープンした新しい店でなく、創業は明治37年(1904年)。具体的には、磐越西線の開通時に民宿から始まり、大正末期から食堂を始めたという、老舗中の老舗だ。
「蔵ラーメン(しょうゆ味・みそ味)」「わかめラーメン」「辛味噌ラーメン」など、多様な麺メニューを揃えるが、私のおすすめは、「古き佳き中華そば」のお手本のようなビジュアルが郷愁をそそる「支那そば」。
豚骨と鶏ガラから丁寧に出汁を採ったスープは、醤油ダレの適度な塩味と液状脂のコクとが、食べ進める上での絶妙なフックとして機能。スープを過不足なく巻き上げ口元へと運び込む中太多加水手揉み麺も、そのモッチリとした食感が「喜多方ラーメン」の範を見るようだ。
トッピングも、バラチャーシュー・メンマ・ネギ・ナルトと、ミニマリズムの極み。喜多方駅から徒歩1分とかからない至便な立地、喜多方の中でも特に安価な650円という提供価格も、「桜井食堂」の大きな強み。
「喜多方を去る前に、あと1杯食べたい!」といったシチュエーションに凄まじい対応力を見せるので、覚えておいて損はないだろう。
桜井食堂
住所:福島県喜多方市町田8279-1
営業: 8:00〜19:00
定休:木曜