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すべての写真を見る 編集部員・三橋は悩んでいた。長年住んだ都会を離れ、海沿いの街へ移住するのに伴い、車が必要になったが、何を基準に選べばいい?
ステータスとなるスーパーカーや味のある旧車はきっと格好いいけれど、新生活とマッチするかは疑問。となると電気? いや、いきなりBEVよりは中間的なPHEVが無難か!?
昨今の車選びでありがちなモヤモヤを、お馴染みの3賢者とともに、ここで解決!
| 自動車ライター 渡辺敏史さん コンセプトカーから中古車まで、驚きの守備範囲を見せる自動車ライター。出版社の二輪・四輪雑誌の編集に携わった後、フリーとして独立。一般誌やウェブ媒体へも精力的に寄稿。 |
| モータージャーナリスト サトータケシさん ライター/エディター。自動車雑誌の副編集長を経て、フリーに転身。三橋のような車音痴にも、車の楽しさを優しく伝える。有名人の愛車遍歴をたどる連載でも人気を博す。 |
| モータージャーナリスト 西川 淳さん スーパースポーツやクラシック&ヴィンテージといった、趣味車を得意とするモータージャーナリスト。京都に暮らし、仕事が多い東京までの距離を試乗チャンスとする実践派。 |
| 人生初の車選びで悩む編集部・三橋 |
ライフスタイル×車の最適マッチング論
三橋 皆さんお揃いですね。今回、きわめて私的な話で恐縮なんですが。
サトー 噂で聞きましたよ? 車選びで悩んでいるんですって?
渡辺 おお、いいじゃん! 狙い目はあるの? 予算は?
三橋 そ、そんな矢継ぎ早に……。確かに車を買う予定なんですよ。時代の流れ的に漠然とEVに目をつけたものの、選択肢があまりに多く、EVの将来性を不安視する声も聞こえるしで、少し悩んでいるんです。
西川 今はガソリン車も健在だし、古い名車も乗れる。そこに電気を使うという新たな選択肢が登場。自由に選べるんだから、その楽しさのほうに目を向けて、とにかく好きな一台を見つければいい。実は最高の時代なんですよ。
サトー いきなり結論が出ましたね。
渡辺 でも、なぜ車を?
三橋 この15年、意図して車なしの暮らしにこだわっていたんです。都内の駅至近マンションなら不便さはないし、車が必要になったら、その都度リースやシェアすればいい。でも子供ふたりが大きく育ちつつある今、都内マンションではやや手狭に。そこでビーチサイドに移住を……。
西川 あ、そりゃ車がいるよね。40歳前後によくある、ライフスタイルの変化による車選びだね。
三橋 僕らオーシャンズ世代は今、車を自分の好みだけでは選べなくなっています。家族構成はもちろん、仕事をする場所だって常にオフィスとは限らなくなってきた。そのあたりを踏まえた諸々の条件がこれです。
[条件]
①車で遠出は年イチあるかないか。
②4人家族で使えるサイズ感。
③シーサイドの街乗り(数km圏内)がメイン。
④都内との往復(約100km)にも利用。
⑤自宅に太陽光パネルと充電機を設置予定。
⑥ゴルフバッグを積んだままにしたい。
サトー お、自宅にソーラーパネルを設置予定か。ならEVはいい選択かも。
三橋 ですよね。そう思ってEVやPHEVについて詳しく調べてまして、頭の整理のために、マトリックス化できると便利だなぁと。
西川 ずいぶんと用意がいいね(笑)。
「ポルシェ タイカン ターボS」ポルシェが誇るEV、タイカンシリーズの高性能モデル。最大出力775PS、0〜100 km/h加速2.4秒の圧倒的走りで魅了。サイズ:全長4962×全幅1966×全高1378mm 充電電力使用時走行距離:400km 価格:2746万円
三橋 憧れ枠のポルシェが入ってますが、そのほかは各社のミドルクラスが中心。これらをマッピングしながら、選びのポイントもお聞きしたくて。
「ジープ ラングラー アンリミテッド ルビコン 4xe/PHEV」伝統のクロカンが電気の力を身につけ、PHEVに進化。悩みの種だった街乗りとしての燃費への不満も解消。サイズ:全長4870×全幅1930×全高1855mm 充電電力使用時走行距離:42km 価格:1030万円
「三菱自動車工業 アウトランダー P/PHEV 」日本のPHEV市場の火付け役。街にも自然にも溶け込む威風堂々としたデザインに心奪われた人も多いはず。サイズ:全長4710×全幅1860× 全高1745mm 充電電力使用時走行距離:83km 価格:602万3600円〜
西川 ジープのラングラーや
三菱のアウトランダーは、オーシャンズらしいアクティブライフにぴったり。ガソリンにも頼れるPHEVだから、とりあえずの様子見にはちょうどいいかも。
三橋 確かに。ただ、久しぶりの運転になる自分も妻も、あまり大きな車には慣れていなくて。
「日産 サクラ X」第43回COTYをはじめ、数々の賞を獲得したBEV。規格は確かに軽だけれど、走りはパワフルでシティユースに最適。サイズ:全長3395×全幅1475×全高1655mm 充電電力使用時走行距離:180km 価格:254万8700円〜
渡辺 じゃあ
日産 サクラみたいな、コンパクトなほうがいいかもね。小さな車でもいい走りするし、デイリーライフの足として取り回しも楽だよ。
「メルセデス・ベンツ EQC 400 4MATIC/BEV」メーカーにとってのファーストBEV。前後ふたつのモーターで、状況に応じた効率のいい走りを実現する。サイズ:全長4770×全幅1885×全高1625mm 充電電力使用時走行距離:400km 価格:991万円〜
「アウディ Q4 スポーツバック 40 e-トロン アドバンスド/BEV」2024年モデルより新型モーターを搭載。熱管理を最適化することで、高い効率とパワー、長い航続距離を獲得。サイズ:全長4590×全幅1865×全高1615mm 充電電力使用時走行距離:594km 価格:730万円〜
サトー でも、ライフスタイル誌の編集者としての見栄えも必要では?
メルセデス・ベンツのEQCとか、
アウディのQ4 e-トロンとか。アクティブに走りも楽しめますよ。
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