「イタリア人マッシのブオーノ・ニッポン!」とは…… 先日放映された「日本の麺チェーン店ランキング」(テレビ朝日)で、日本人からも外国人からも最も支持された「丸亀製麺」。
ゲストで参加したマッシさんは、外国人にうどんが愛されていることに驚いたという。今回は丸亀製麺とうどんについて熱く語ってもらった。
【写真10点】「マッシも魅了される丸亀製麺のうどん!」を写真でチェック 案内人はこの方! マッシミリアーノ・スガイ●1983年生まれ、日本食が大好きなイタリア人フードライター。 KADOKAWAよりフードエッセイ『イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ』を出版。 日伊文化の違いの面白さ、日本食の魅力、食の美味しいアレンジなどをイタリア人の目線で発信中。
ラーメンを上回るほど外国人に人気の“うどん”
日本のグルメに目がない僕は、いつもSNSでその魅力を発信しているが、ご縁あって2024年4月に放映したテレビ番組「日本の麺チェーン店ランキング」(テレビ朝日)に出演させてもらった。
スタジオでパスタやうどんを試食しながら収録したが、最後の最後に想像以上の驚きが表れた。外国人と日本人が好きな麺ランキング1位になったのは……うどんだったのだ。それだけではない。なんと、どちらも1位に輝いたチェーン店は「丸亀製麺」であった。
数年前までは外国人にとっての日本の麺はラーメンだったようだが、知らないうちにうどんに変わったようだ。日本の伝統的な麺文化はラーメンだけではなく、うどんと蕎麦も含まれてきたのだろう。
そもそも、海外で日本のラーメンを食べることは珍しくはなく、イタリアでも寿司ブームのあとに日本のラーメンが急速に注目を集めている。なぜラーメンが広がったのかというと、アニメや映画におけるラーメンの登場シーンが多いことが挙げられる。
来日する多くの外国人が感じるのは、ラーメン店の多さだ。ラーメンはもともと中国で生まれ、日本で独自の発展を遂げて、新たな姿になった。
そんな背景があるから、外国人ランキングで丸亀製麺のうどんが1位になっていることを知り、驚いた。そして、ほっこりした。
実はイタリア人の僕はラーメンよりうどんが好きで、週に何回も食べている。ラーメンのブームは終わったというよりも、外国人がラーメンに慣れてきたということではないだろうか。日本でなくても自国のクオリティが高いラーメン店で、日本の味を楽しめるようになったのだろう。
イタリアであることを感じていた僕は、日本の麺チェーン店ランキングに出ていた外国人インタビューを見て、「やっぱり?」と納得できた。それは、日本ではラーメン、うどん、蕎麦などの麺は、それぞれ異なるのが一般的だけど、海外にある「うどんの麺」は大体「ラーメンの麺」になるということ。
インタビューに出ていた外国人は、日本で本物のうどんを初めて食べたときに「全然違う!」と驚いたそう。番組を見てうなずきながら「これ! これ!」と頭の中で呟いていた。
日本人にとっては当たり前かもしれないけど、ラーメンとうどんの大きな違いはパーフォマンスにある。ラーメンの場合は、自分の目の前で茹でたり盛り付けたりするのが見えて、テンションが上がる。
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