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丸見えの店内はまるで遊園地のよう

うどんの場合はすべてのお店ではないけれど、丸亀製麺の例を出すと、小麦粉から麺を作っている部分が全部丸見えだ。外国人の目線で見ると、食べたいものを目の前でゼロから作って、茹でて盛り付けて出てくるととんでもなく感動するのだ。さらに信じられないのは、作ってから出て来るまでのスピードだ。

毎週丸亀製麺に通っている僕は、このスピードと丸見えの状態に慣れなくて、お店に入るたびにまるで遊園地にいるようなワクワクな気分になる。外国人ランキング1位になったことも納得できる。




丸亀製麺の店内は木を基調としていて、店舗によっては畳が敷かれた座敷のエリアもあるので日本らしい雰囲気を味わうことができる。

さらに、うどんを注文したあとには魅力的な風景が現れてくる。トッピングコーナーという、神級に素晴らしい仕組みのことだ。



豊富な天ぷらからおにぎり、いなり寿司まで好きなものを自由に自分で取れる仕組みも、外国人にとって日本食文化の体験のひとつになる。

しかも、揚げたての天ぷらが数百円で買えるなんて夢のようだ。海外で美味しい天ぷらを食べようとすると高いし、日本で食べようとしても高級そうな天ぷら店に入る勇気がないときもある。気楽に好きなものを選んで、1000円前後で最高に楽しめる丸亀製麺が人気になる理由はわかる。

季節限定のうどんもあるし、ネギや天かす、温かい出汁は無料で掛け放題。総合的に考えたら海外ではまったくない新発見の魅力だ。丸亀製麺の期間限定である「トマたまカレーうどん」は大好きすぎて、ほぼ毎回頼んでいる。

イタリア料理かと思う「トマたまカレーうどん」にチーズ 



「トマトとカレーとうどん」という嘘みたいな組み合わせの発想に心奪われて、チーズのせバージョンにした日にはもう涙が止まらない。食べている途中から、イタリア料理を食べているのかわからなくなるときもあるほどだ。



うどんでこんなに盛り上がる外国人がたくさんいるなかで、実は蕎麦はまだハードルが高い。食感と味が理由で、好き嫌いがはっきり分かれる。実はイタリアにも蕎麦を使ったパスタがあるけど、悲しいことにあまり人気がないのだ。

日本の地域によって異なるうどんの種類や食べ方は、イタリアのパスタ文化と非常によく似ている。しかも、うどんはパスタのように買って家で自分好みの調理を楽しむこともできる。日本を訪れるイタリア人観光客が、うれしそうに乾燥うどんをお土産として買う姿を見て、なんだか僕までうれしかった。




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