「イタリア人マッシのブオーノ・ニッポン!」とは……
マッシさん曰く、イタリアでは朝食に甘いものを食べる食文化があるという。
今回は来日当初住んでいた名古屋発祥のコメダ珈琲店で出合ったモーニング文化と、簡単にできるモーニングのひと手間アレンジを紹介!
【写真10点】「コメダのモーニングひと手間アレンジをマッシが発見!」の詳細を写真でチェック 案内人はこの方! マッシミリアーノ・スガイ●1983年生まれ、日本食が大好きなイタリア人フードライター。 KADOKAWAよりフードエッセイ『イタリア人マッシがぶっとんだ、日本の神グルメ』を出版。 日伊文化の違いの面白さ、日本食の魅力、食の美味しいアレンジなどをイタリア人の目線で発信中。
コーヒーに朝ごはんが付いてくる衝撃
イタリアで生まれ育った僕にとって、朝食といえば甘いモノが欠かせなかった。日本に移住するまでは、それ以外の朝食など考えられないとさえ思っていて、子供の頃からホットミルクやホットティーに、ビスケットや菓子パンを浸して食べていたほどだ。
ところが、日本の食文化に触れてからは、その考え方が一変した。名古屋に住んでいた頃のある出来事が、そんな僕の人生を変えるきっかけとなったのだ。
名古屋発祥のカフェ「コメダ珈琲店」を知らない人はいないだろう。
初めてコメダに足を踏み入れたとき、僕はただのカフェを想像していた。面白いロゴのカフェだと思い、親しみやすい雰囲気が漂っていた。そこには木材と赤いソファ、広々とした空間と高い天井があり、初めて入ったにも関わらず、まるで「ただいま」と帰ってきたような安心感に包まれた。
そして一生忘れられない、日本の朝食文化のひとつである「モーニング」を初体験してしまったのだ。
僕はコーヒーのみを注文したつもりだった。ところが、出てきたのはコーヒーだけではなかったのだ。
コーヒーに付くのはトーストだけではなく、「小倉・たまごペースト・ゆでたまご」の中から好きな一品を選べる。しかも、バターかジャムまでも選べる。僕はあくまでコーヒーを頼んだだけだ。なのに、さまざまなものが付いてきて、「これは間違いじゃないのか?」と何回も思った。
これは日本人にとっては当たり前かもしれないけど、外国人から見ると考えられない。海外では飲み物を注文するだけでこんなに多くのものが無料で付いてくることは稀で、驚きと感謝の気持ちが未だに止まらない。すぐ次の日にでもまた行きたくなるほどだ。
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