即、警察に通報したら動画で証拠を残す
「通行妨害目的危険運転」、いわゆる“あおり運転”には、いくつか種類がある。
対向車線にはみ出して運転する「通行区分違反」、後続車がいるとわかっているにも関わらず急ブレーキをかける「急ブレーキ禁止違反」、前方車との車間距離を極端に詰める「車間距離不保持」などがそうだ。
「ほかにも、咄嗟の進路変更や蛇行運転、危険な追い越し、むやみにクラクションを鳴らすことなども、あおり運転とみなされる可能性があります。
また、ゆっくり走りすぎることや、十分な速度が出ていないにも関わらず車線変更することも、逆に危険となるケースもあります」(松井浩一郎さん、以下同)。
最近では、自転車が車道に侵入してきて、わざとぶつかりそうな行為をして車をあおってくるケースもある。
「いわゆる迷惑系YouTuberのような。ニュースになって取り上げられて、注目されることを楽しんでいるような側面もあると思います。
さらにそれを見て、真似する人も出ている。SNS普及の悪影響のひとつですね。こちらがいくら気をつけていても防ぎようがないからタチが悪い」。
では万が一、あおり運転に遭遇した場合はどうすべきか。
「もし、あおり運転をしてきた相手が車を降りて近寄ってきたり、脅してきたりしても、絶対に反応しないことが第一です。ドアや窓を閉め、今まさに被害を受けていることを警察に通報し、到着するまで待ちましょう」。
その際は、ドライブレコーダーやスマホを使って動画を撮っておくことが有効だ。
「警察は現場検証の際、当事者の証言はもちろん、ドライブレコーダーの映像やブレーキ痕など、客観的な証拠を集めて判断していきます。
これは法的な観点から見ても同様です。実際に被害に遭われた場合は余裕がないかもしれません。それでも、相手の顔や車のナンバー、事故や被害の状況などを証拠として残しておくことは非常に大切です」。
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