OCEANS

SHARE

おあり運転は加害者になるリスクもある



一方で注意したいのは、知らず知らずのうちに行なって、あおり運転の“加害者”になってしまうケースが多いことだ。

例えば「車間距離不保持」は、悪意なく無意識にやってしまうことが多い危険運転のひとつ。

渋滞中、知らない間に車間距離を詰めすぎていたことが原因で、追突事故を起こすといったことは、交通量が増える大型連休には特にありがちだ。

車間を詰めすぎていたせいで、お互い発進しようとした瞬間にぶつかってしまったり、景色やスマホに夢中になってよそ見をしたり……。悪気がなくてもうっかり“加害者”になってしまうリスクは大いにある。



「刑事事件として見た場合、基本的には被害者よりも加害者、つまり、相手にダメージを負わせてしまった方が不利なんです。

事故の当事者同士の争いって、パワーバランスが偏るケースが多々ありますよね。つまり、誰もが自分の主張を通せる人とは限らないわけです」。



「例えば、相手が必要以上に難癖をつけてきたら、弁護士などの第三者を入れて、客観的な判断を仰ぐほうが無難です。

知らない間に捜査が進んで、急に警察が来る、みたいなこともあり得ますから。そういう意味ではあおり運転に限らず、事故が起きたときの状況をスマホなどで記録しておくことを習慣づけておくといいかもしれません」。

前述のとおり、ひと口にあおり運転といってもさまざまな種類がある。まずはクラクションや急ブレーキなど、普段何気なくやってしまう行為が“あおり運転”になる可能性を認識しておくことが第一歩。

楽しい大型連休を過ごすために、心して運転しよう。

日下部美沙=写真 外山壮一=取材・文

SHARE

次の記事を読み込んでいます。