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旅行先の宿泊施設や不特定多数の人の出入りする施設などから持ち込まれることが多いトコジラミ。そのほか、どんなところで被害が多く報告されているのだろう。
スーパートコジラミについてうかがった前編に続いて、今回はトコジラミを家庭に持ち込まないための予防策について、公益社団法人東京都ペストコントロール協会技術委員長の佐々木健さんのアドバイスを紹介しよう!
お話を聞いたのはこの人! 佐々木健さん●麻布大学環境保健学部健康環境科学科を卒業後、2003年アペックス産業株式会社の研究室に勤務。現場作業、営業、検査・研究業務に従事し、多くの害虫防除業務を経験。公益社団法人東京都ペストコントロール協会技術委員長。
被害場所は、不特定多数が出入りする宿泊や施設
――そもそも、どういった場所で被害が報告されているんですか? 日本では、ホテルや大浴場、ネットカフェ、会社など不特定多数の人が出入りする場所で被害が報告されています。とはいえ、国内外で問題になっているため、どの施設も対策に気を配っていますから、どこにでもトコジラミが潜んでいるわけではありません。
海外旅行に行く場合はbedbugの情報などがあるので、旅行先の被害についてインターネットなどで調べておくといいと思います。
――旅行先ではどのような注意が必要ですか? トランクなどをむやみにベッド近くで開けたり、開けたまま放置したりしないことです。ホテルには、トランク用のバゲージラックがあるので、そこに置くようにしましょう。衣類はクローゼットに収納するほうが安心です。
衣類はトコジラミが潜んでいる可能性があるソファやベッドなどに、置きっぱなしにしないように心がけましょう。
――ホテルでチェックすべきポイントはありますか? ベッド周りに2mmほどの黒いシミの点々がないかをチェックします。とはいえ少量の黒い点の場合トコジラミの「血糞」か、ただの汚れなのかどうか分からないこともあります。
素人では判断しにくいので、洗濯頻度の高い枕カバーやシーツに黒いシミの点々がついていないかをチェックするといいでしょう。これらに黒いシミがいくつもある場合は、部屋を替えてもらうように依頼してもいいかもしれません。
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