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2024.02.04

からだ

2024年は「全国的に花粉が増加」「黄砂も要注意」スーパードクターが語る花粉症の最新事情

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そろそろユーウツな花粉症の季節。なんでも今年の花粉飛散量もヤバイことになるらしい……。
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正しく対処するために、まず欠かせないのが情報収集である。前回に引き続き、花粉治療の名医・石井正則先生に取材を敢行。2回めのテーマは、2024年の花粉最新事情だ。
話を聞いたのはこの人!
石井正則●耳鼻咽喉科医。医学博士。JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科・診療部長。航空機搭乗員関連のアレルギー検査&判定を15万人以上、花粉症やアレルギー鼻炎の鼻閉に対する内視鏡下手術を3万件以上行ってきたスーパードクター。ほかにJAXA宇宙医学審査会委員、ヨガインストラクターなどさまざまな顔を持つ。日本テレビ「世界一受けたい授業」でもおなじみ。

石井正則●耳鼻咽喉科医。医学博士。JCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科診療部長。一般の患者と航空機搭乗員関連のアレルギー検査&判定を15万人以上、花粉症やアレルギー鼻炎の鼻閉に対する内視鏡下手術を3万件以上行ってきたスーパードクター。ほかにJAXA宇宙医学審査会委員、ヨガインストラクターなどさまざまな顔を持つ。日本テレビ「世界一受けたい授業」でもおなじみ。

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2024年はスギの狂い咲きに注意

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――ずばり、2024年の花粉症事情はどうなりそうですか?

決して油断はできません。なぜなら、昨年の気候を分析すると、「高温・多照・少雨」という翌年の花粉が揃う3条件が揃っており、今年の花粉飛散量はほとんどの地域で過去10年の平均を上回る見込みです。

近畿や東北では特に多くなりそうで、北海道でもシラカバの花粉が飛びそうです。
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ちなみに2023年は過去3年間の統計で最大の飛散量となり、多くの患者さんが病院につめかける異常な年でした。今年は昨年よりは少なくなりそうですが、昨年との比較は安全材料にはなりませんので、対策を怠るとひどい症状を引き起こす可能性があります。

――いつぐらいから気をつけるべきですか?

今年の花粉の飛散の時期は、関東甲信の一部、東海、中国、九州などでは、例年並みの2月上旬から。毎年バレンタインデーを境に症状を訴える人が増えます。

ただ、今年は「スギの狂い咲き」に注意しなくてはなりません。スギの花芽は通常、気温が下がる11月上旬から休眠し、気温が上がる2~3月頃に開花し、花粉を飛散させます。

しかし、2023年の秋は気温が高かったため、一部の雄花が休眠しなかったり、春だと勘違いしたりして、早く咲き始めてしまう狂い咲きが起きている可能性があります。花粉はわずかではあるものの、敏感な人の中には、昨年末や1月初旬に症状が出ている人もいます。今年は1月下旬以降、都内では花粉症の受診が急増しております。
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