寝室などの狭くて暗いところが大好き!
出典)公益社団法人東京都ペストコントロール協会
写真協力/佐々木健さん
――トコジラミはどんなところに隠れているんですか? トコジラミがいちばん生息しているのは寝室で、寝具(布団や枕、シーツ)やベッドのフレーム、マットレスの周りなど(裏・隙間など)に隠れています。
そのほか、カーテンの折り目の間やカーペットの裏、ソファの隙間、家具と家具の間だけでなく、電化製品の裏や内部などの被害も報告されています。和室は、畳の縁・裏、床、柱、天井の隙間、押入れ、掛け軸の裏などで発見されることがあります。
――トコジラミを見つけるにはどうすればいいのでしょう? トコジラミは生息場所に排泄物である2mmほどの「血糞」を残しています。寝室や寝具などに黒いシミの点々がある場合は、トコジラミがいる可能性が高いです。また朝目覚めたときに、痒い症状がある場合も、ベッド周りにトコジラミが生息している可能性が疑われます
トコジラミの被害は、赤いボツボツの発疹と激しいかゆみ!
写真協力/佐々木健さん
――もしも刺されたらどんな症状が出るんですか? トコジラミは就寝中に数分にわたって吸血しますが、初めて刺された人がすぐに痒くなるわけではありません。アレルギー反応なので、何度か刺されるうちに体内に抗体ができ、赤いボツボツの発疹や痒み、赤く腫れ上がるなどの症状が現れます。
症状はすぐに出る人もいれば、数日〜1週間後など、さまざまです。夜眠れないほど痒みをともなうことがあるので、睡眠不足や傷口に細菌が入り皮膚炎を起こしたり、発熱したりすることもあるようです。痒みはずっと続くわけではなく、痒くなったりおさまったりを繰り返すこともあります。
――刺された場合はどうすればいいのでしょう? 刺された場合は、応急処置として虫刺され用の軟膏でかゆみをおさえることができます。ただ眠れないほど激しい痒みがある場合は、皮膚科の受診をおすすめします。
中には、害虫が媒介するウイルスや病気の感染を心配されると思いますが、トコジラミがウイルスなどによる病気を媒介するという報告は、今のところないので心配はないでしょう。
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後半では、トコジラミを持ち込まない、家庭で増やさないための対策について、引き続き佐々木健さんに話をお聞きしたい。