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安心して手術できる病院の見極め方

――めちゃめちゃ画期的ですね!

レーシックも機械が行ってくれるし、ICLもレンズ挿入の手術ですので、どちらも技術的には容易です。ただ、手術の良い側面を見るだけでなく、併発している眼疾患や万一の合併症があっても、早期に発見・手術治療できる医師を選ぶようにしましょう。

レーシックと同じような未熟な医師や病院での手術で、多くの問題が起きてないよう、病院をきちんと見極めることが大切です。

 

――見極める方法はあるのでしょうか?

まずきちんとした眼科外科医であることです。

先ほども言いましたが、レーシックもICLも保険適用外になるため、手術代はまちまちです。そのため、残念ながら儲かると思って参入している美容外科系などのクリニックもあるのが実情です。ICLはレンズ挿入手術ですが、白内障手術を多く経験している医者の方が丁寧な良い手術ができます。

また、繰り返しますが他の網膜剥離や緑内障や角膜障害の治療を多く経験している医者でしたら、万一の併発症や合併症があっても治せますので、より容易なICL手術ですが、さらに安全な手術を受けられるということになります。

また、近視や乱視だけ治せばよいというのはなくて、調節力の測定と老眼の問題をどのように解決するかを丁寧に測定して説明してくれることも大切です。

老眼への対応法としては、片方の優位眼は遠方をよく見えるように矯正して、他方の非優位眼は少し近視を残して近くもよく見えるようにする、左右差のあるモノビジョン法は有用です。

さらに40代後半では少し待って、50歳代に入ったら多焦点レンズ白内障手術まで待つ、なども選択肢となります。費用対効果や患者の全生涯に渡って良く見える目を提供するプランを説明し、提供してくれる眼科外科医に手術依頼すべきだと思いますよ。視力矯正手術は一人一人違う体格のようなもので、究極のテーラーメイド手術と思ったほうが良いのです。

近視は治ったけど、代わりに近くを見るのが辛くなったというのでは本末転倒です。単純に「1.0になりますよ」ではなく、手元を見るときにどれぐらいの見え方か、遠くを見るときにどれぐらいの見え方なのかなど、メガネやコンタクトレンズを使って、丁寧に説明してくれる病院がおすすめです。

患者の視力への欲求を良く把握して、良い点と悪い点を充分に説明して、かつ患者の見え方への欲求を理解してあげて、数ある屈折矯正手術の中から最適の手術を選んでくれる。そして矯正後にどのぐらい見え方が変わるのか、親切に説明してくれる病院、全距離が裸眼で見える多焦点レンズ白内障手術と網膜剥離手術と緑内障手術に精通した、屈折矯正手術も多く行っている眼科外科医を選ぶと間違いはないでしょう。

全ての人が老眼になりますから、今が良ければいいのではなく、10年後、20年後、どうなるか予測値を立ててくれる眼科医を選ぶのが安心ですね。


全ての眼科手術がそうであるように、視力矯正の手術も日々進化している。手術を考えている人は、まずは最も重要な信頼できる全ての眼科手術に精通している眼科外科医師を探すところから始めてほしい。

林田順子=取材・文

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