失ってから初めて気づく大切さ……なんて恋愛ソングのようだけど、最近生産を終了した車にも似たような思いを抱く。
もちろん、姿を消したのには相応の理由があるけれど、とはいえ、車の魅力そのものが否定された訳じゃない。
もはや中古車でしか手に入らなくなった“消えた名車”たちをチェックしてみよう。
【写真11点】「生産終了が惜し過ぎる5台の車」を写真でチェック 時代に爪痕を残したトヨタ「C-HR」
トヨタ「C-HR」(2016年12月~2023年7月)。写真は2020年に発売された特別仕様車。
デザインコンシャスなコンパクトSUVとして2016年に登場すると、一気に人気車となったトヨタ「C-HR」。
経済的な1.2Lターボや1.8Lハイブリッドシステムを搭載し、街乗りにちょうどいいサイズ感、他の国産SUVにはない個性的な見た目。ヒットするのも当然だったのだが、次第に雲行きが怪しくなっていった。
その“雲”とは、同じトヨタから2019年に出たちょっとだけ小さい「ヤリスクロス」と、2021年に出たちょっとだけ大きい「カローラクロス」だろう。
C-HRほどではないにせよ、どちらも見た目は個性的だし、ちょい小さいヤリスクロスでさえC-HRよりラゲッジ容量が大きいなど、使い勝手にも優れていた。
結果、C-HRの販売台数は伸び悩み、2023年7月に生産が終了した。
欧州で販売されている2代目C-HR。
一方、日本同様にC-HRの人気が高かった欧州では、2023年6月に2代目が発表され、既に販売も開始されている。確かにC-HRの名を受け継ぐ車として十分攻めたデザインだけど、初代のアニメロボ的なデザインは、今見ても斬新だ。
もしかしたら日本人の我々は、あまりにも売れすぎて街にあふれ、時につまらなくに感じるようになったのかもしれない。だから流行がひと回りくらいしたら、きっと再評価されるのでは!?
それくらい、後世に名を残すような車のひとつじゃないだろうか。
2/5