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ダイエット開始から「3日間」を乗り切るのが鍵

Pixabay

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ーー実際に、仕事のパフォーマンスの違いはどのくらいで感じられるものなんですか?

大体3~7日だと思います。人間が体内に蓄積できる糖質量は400~500g、カロリーでいうと1600~2000カロリーです。意外とすぐに体から枯渇してしまうため、エネルギー不足になり、お腹が空きがちになり、エネルギー源としては効率が悪いんです。

しかし、ケトン体が体内で増え、体脂肪をエネルギーに変えられる体質になれば、お腹が空きにくくなります。人にもよりますが、切り替わる3日目が鬼門ですね。でも、それを乗り越えると楽になっていきます。「頑張るのは3~7日」と思えば、モチベーションも保ちやすいはずです。
 
ーーケトジェニックダイエットで何か注意すべき点はありますか?

糖質を制限すれば好きなだけ食べても良いと勘違いする人がいますが、それはNGです。摂取カロリー量も大切なので、満腹になるまでは食べないようにしてください。
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カロリー制限ダイエットのように厳密な計算は不要ですが、「腹八分目にする」といった目安を持つといいと思います。また、週一くらいでチートデイをつくるなど、メリハリをつくるのも大切です。

稀なケースですが、ケトジェニックダイエットの影響で発疹が出るなど、体に合わない方もいます。その場合はすぐに中止してください。
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ケトジェニックダイエットで食べてはいけないNG食品

Unsplash

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ーーケトジェニックダイエットでおすすめの食べ物、NGの食べ物はありますか?

おすすめなは「MCTオイル」です。ただし、常温でしか使えないのでコーヒーに入れたり、サラダにかけたりして摂取しましょう。目安は1日10mlくらい、小さじ2杯分くらいで始めてください。

炒め物に使う場合は、ちょっと割高ですが、「グラスフェッドバター」も良いかもしれません。「亜麻仁油」、「えごま油」、「DHA」も良質の油に含まれます。

「玄米」や「果物」も栄養価は高いのですが、ケトジェニックダイエットの観点からは糖質なのでNGです。
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ーー栄養があるのに糖質だから摂らないのは、バランスを欠いている気がします。どうしたら良いのでしょう?

減量期と維持期のメリハリが大事です。体脂肪を落とすときは徹底しますが、体重を維持するときは、栄養も考えつつ糖質を摂るのが良いと思います。

減量期は1カ月に3kgくらいを目安にダイエットしましょう。僕自身、ケトジェニックダイエットを始めたときは1カ月で3kg、3カ月で7kg痩せて、そこから維持期に移行しました。

三大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物)の割合を「PFCバランス」と言いますが、目安は「タンパク質:脂質:炭水化物=2:7:1」、もしくは「3:6:1」です。糖質を抑えるのはもちろんですが、タンパク質はほどほどにしてください。

ーー「タンパク質:脂質:炭水化物=2:7:1」……例えばどういう食事になりますか?

朝食はバターコーヒー、またはMCTオイル入りプロテイン。昼食はゆで卵、厚揚げの塩焼き、または豆腐バー2本、コンビニサラダ、アイスコーヒー。夕飯は肉の塩焼き200g、コンビニキャベツ、スクランブルエッグ、きのこのバターソテーといった具合ですね。

こちらでは1週間のメニュー例を紹介していますので、よろしければ参考にしてみてください!


ケトジェニックダイエットが「絶対に正しい」わけではなく、「体質による違いがあること」「自分の体調をよく観察して合わないならすぐに止める」ことは覚えておくべきだろう。

短期間の減量をお考えであれば、ケトジェニックダイエットもダイエット方法のひとつとして頭に入れておいてみては?

アントレース、河合良成=取材・文

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