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すべての写真を見る 世の中には、星の数ほどのダイエット法があるが、英語のことわざ「You are what you eat(あなたはあなたが食べたものからできている)」にあるように、極端なダイエット法は百害あって一利なし。健康を損なうことにもなりかねない。
今回は、ここ数年トレンドになっている「ケトジェニックダイエット」に迫る。実際に自らケトジェニックダイエットによって効果を実感し、正しい理解の普及につとめているミウラタクヤ氏に、メカニズムや正しいやり方について聞いた。
ケトジェニックダイエットのメリット
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ーーそもそも「ケトジェニックダイエット」とは何なのでしょう? 端的に言うと、「糖質を著しく下げて、その替わりに良質な油を摂る食事法」です。毎日の糖質摂取量を20~30gにするため、ご飯や麺などの主食は摂らないのが原則となります。
糖質の制限によって体脂肪が分解し、ケトン体が増えるんです。ケトン体が体内に増えることを「ケトジェニック」と呼びます。
ーーケトジェニックダイエット法が優れていると考える理由をお聞かせください。 1つは、モチベーションを保ちやすいという点。人間が糖質を摂取すると体はむくみますが、逆に糖質を制限すると水分量が失われるので、体重が落ちやすくなります。
そのため、人によっては1週間で5kgくらい痩せるんです。短期間で成果が出れば「頑張ろう!」って思えますよね。ただ、1週間だけではまだ水分が落ちるだけで、体脂肪はさほど落ちていない場合が多いので油断は禁物です。
ーーなるほど……。 もう1つは、カロリー制限ダイエットよりも簡単に実践できる点です。ケトジェニックダイエットで制限すべきは炭水化物量ですが、食品すべてに表示されているため一目瞭然。それに対し、カロリーは計算が面倒くさいのでなかなか続きません。
3つ目に、仕事のパフォーマンスが上がりやすくなる点です。ケトン体は脳のエネルギーになり、ブドウ糖よりも優れている「可能性がある」という点が最近示唆されています。
また、糖質摂取を抑えるため、イライラや眠気にもつながる血糖値の上下(血糖値スパイク)が起きにくくなります。僕も5年くらい前にケトジェニックダイエットを始めましたが、仕事に集中できるレベルが段違いで上がりました。
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