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味わいと機能を一挙両得!

それほど寒くはなかった今年の冬ですが、それでも泣きたくなるほど冷え込んだ早朝ロケも何日かあって、そんな日は何を着ていくべきか腕組みをするのだった。

ホントはいい感じに育ったショットのライダーズジャケットで、味わい深いおじさんを演出したい。でも朝焼けの九十九里海岸に吹きすさぶ寒風の前で、レザーは無力。軽くて暖かいけれど、味わいは薄い高機能素材の出番だ。

車も同じ問題があって、味わい深いちょっと古い車は、スキー場でヒーターが壊れたり、真夏の首都高でエアコンが壊れたり、六本木の交差点でウンともスンとも言わなくなったりする。

ここに、味わい深さと信頼性を兼ね備えたランクル“70”が、再び日本で売られることになった。デビュー40年、風雪を耐え抜き、過酷な現場で鍛えられた佇まいは、渋さを通り越して崇高さを感じるほど。

一方で自動ブレーキをはじめとする最新機能も備わり、信頼性も問題なし。言ってみれば、軽くて柔らかくて暖かいヴィンテージ・レザー。おまけに手が届きそうなお値打ち価格。こりゃ注目されるでしょう。

ただし乗り心地には昔のショットっぽいゴワゴワ感があるので、ご興味のある方は試乗することをおすすめします。

モータージャーナリスト
サトータケシ
フリーランスのライター/エディター。最近の車のニュースで刺さったのは、マツダがコンセプトカー「MAZDA ICONIC SP」の市販化を検討、というものだったという。貯金を始めるらしい。




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