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また、自律神経を整え、心身ともにリラックスした状態にいざなってくれる要素のひとつに「香り」を挙げることもできます。

おすすめは、アロマやお香をたくことです。人間はいい香りをかぐと交感神経の働きが抑制され、副交感神経が優位な状態になると考えられています。やさしい音色の音楽をかけるなどして、リラックスできる雰囲気を作ると、さらに高い効果が期待できるでしょう。

アロマやお香以外では、ハーブティーやコーヒーから立ち込める香りをかぐのもOK。また、ガムを噛んで、鼻腔から直接香りを感じるのも効果的です。

眠りに集中するためのもうひと工夫

万全を期すために、もう一段階、工夫をこらすようにしましょう。リベンジ夜更かしを習慣化させないために、手を打てるところはしっかりカバーすべきです。

良質な睡眠を得るためには、自律神経が整った状態が理想的であることは先に述べたとおりですが、それを強力にバックアップしてくれるのが入浴です。

ベストは就寝の1時間30分ほど前にお風呂に入ること。40度くらいのややぬるめのお湯に15分程度つかるのがおすすめで、そうすると深部体温が上昇します。

深部体温とは、臓器など体の内部の体温のこと。これが上がった状態から下がった状態へと移行すると、人間は眠気を感じるようになるのです。

お風呂から上がった直後は、まだ深部体温は上がったまま。当然、眠気を感じることはありません。しかしそこから1〜2時間かけて、深部体温は一気に下がります。すると、眠気のピークが訪れるのです。

このしくみを利用し、逆算して入浴することによって、質の高い睡眠を得ることができます。そしてそれに連動するかたちで、自律神経も整うのです。

このように、眠りに集中するための方法を効率よく実践すれば、スマホを片手にお布団に入ったとしても、すぐに目がトロンとしてきて、SNSどころではなくなるでしょう。

リベンジ夜更かしの多い生活から抜け出し、日々のパフォーマンスを上げるために、先に紹介したガムを噛むなどの方法と組み合わせながら、積極的に取り組んでみてください。

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小林 弘幸=文
東洋経済オンライン=記事提供

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