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監督になって“ままならなさ”を楽しむ


この「栄冠ナイン」というモードは、高校野球部の監督となって全国大会優勝を目指すというものですが、特筆すべきは「自分で選手の操作をしない」という点になります。

野球ゲームに限らずスポーツゲームの醍醐味は、自分が操作する選手が現実さながら、時として現実を超える動きをさせて対戦相手に勝つことだと思うのですが、このモードではそういったことが一切出来ません。

試合中、監督がやれることは選手に「指示」をするだけ。
 

攻撃時ならば、打っていくのか、バントをするのか、それとも見送るのか。守備時ならば、内角に直球を投げるか、あるいは低めに変化球で勝負するか……など、自分で操作しない代わりにさまざまな指示を選手に送ることで試合を進めていきます。

自分で操作が出来ないので、当然内容はコンピューター任せ。思い通りの成果を挙げてくれる選手もいれば、期待を裏切られる展開になってしまうことも多々あります。

「それって面白いの……?」と疑問を持たれる方も多いかと思いますが、この“ままならなさ”が「栄冠ナイン」の魅力のひとつだと思います。

僕はあるとき、この「栄冠ナイン」に“縛り”を設けて楽しむことにしました。それは「3年間で甲子園出場を目指す」というもの。

このモードでは、監督だけでなく新入生にも名前を付けることができます。なので、僕は新1年生に「自分」と「自分に近しい人たち」の名前を付けることにしました。
 

当然ですが、彼らは3年後に卒業してしまいます。彼らが卒業するまでに、甲子園の土を踏ませてあげるというのが今回の目標です。

「鉄塔」という自分の名前を託した選手を誰にするのか迷いどころですが、僕はあえて能力が低い選手に託すことにしました。ここで自分を「エース」にするのか、あるいは何か変わった能力を持った選手にするのか、それぞれの性格が出そうな気がします。(ちなみに僕含めた近しい人たちは5人で新入生は6人いたので、一番能力が低かった1人は名前を初期設定の「岡田」のままにしました)。

監督の名前は、僕の筆名である「賽助」とします。


3/3

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