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プロが伝授するおいしい生ハムの見分け方

――生ハム界のマニュファクチュールなんですね。ところで、カットの仕方でおいしさは変わるのでしょうか?

これは全然違います。厚みがあると塩味を感じやすく、薄いほど口の中で脂が溶け、旨みをより感じることができます。スペインではコルタドールと呼ばれる公式認定資格まであるほど、職人の技が求められる作業なんですよ。


ナイフが透けるぐらい薄く、均一の大きさにカットするのが職人の腕に見せどころだ。


――パックされたもので、おいしい生ハムの見分け方はありますか?


生ハムの表面を見ると白い粒が付いているものがあります。これはチロシンというアミノ酸の一種なので、白い粒が出ているものはポテンシャルの良い状態で熟成されたものという証です。


白い粒々がアミノ酸の結晶だ。


――白い粒って塩だと思っていましたが、おいしさの証なんですね。生ハムって想像以上に奥深いですね。いろいろと食べて試してみたいと思います!


身近にありながらも、知らないことも多かった生ハム。酒の席で生ハムのウンチクを披露してみてはいかがだろうか。

吉澤健太=写真 林田順子=取材・文

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