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熟成期間よりも「血統や個体差」が味を決める

――ところで、よく生ハムに「○カ月熟成」って書いてありますが、熟成期間が長い方がやっぱりおいしいんですか?

基本的に若いものは獣臭さがあります。スペインのハモン・セラーノは7カ月熟成から24カ月熟成までさまざまで、熟成の長いものはレセルバやグランレセルバとランク分けされています。

一方、ハモン・イベリコは最低24カ月熟成する必要があります。長すぎても短すぎてもダメなんです。

さらに言うと、熟成期間よりも、血統や育ってきた環境、どのように輸送されてきたかが味を左右すると思っていいでしょう。スペインでは多くの生ハムが分業制なので、例えば今年おいしいと思った会社の生ハムが、次の年には全然違う味になっていたというのはよくあるんですね。

その差を小さくするために、スペインで飼育から生ハムづくりまでを自社で一貫して行っている会社は5社ぐらい。ちなみに、「Black Tag」を作っているBEHER社もその一社です。


Black Tagを手がけるBEHER社では、イベリコ豚の繁殖から飼育、生ハムの製造までが行われている。



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