高血圧や動脈硬化など血管が脆くなっている人は要注意!
Steve BuissinneによるPixabayからの画像
――どういったタイプの人が発症しやすいんですか? 高血圧や動脈硬化、睡眠時無呼吸症候群、高脂血症、糖尿病の人は、血管が脆くなっているので、発症リスクが高くなります。もともと血圧が高いのに血圧降下薬の服用をやめた人も、血圧の乱高下が激しくなると発症する確率が高くなるので要注意です。中には、遺伝的に発症しやすい人もいます。
そのほか、ストレスや喫煙、運動不足、肥満、高脂質な食生活など不規則な生活習慣も原因のひとつ。寒暖差の大きい冬の午前中に発症するケースが多いです。
――遺伝が原因ということもあるのですね。 生まれつき血管が脆弱なマルファン症候群やロイスディーツ症候群など遺伝性の病気が原因となることもあります。家族に大動脈解離が多く見られる場合は、医師に相談してみてはいかがでしょう。
――なにか予防策はありますか? 先ほど述べた高血圧や動脈硬化、睡眠時無呼吸症候群などの症状がある人は、そのまま放置せず病院を受診し、血圧を管理することが大事です。生活習慣では、脂質や塩分の高い食事を避けてバランスの良い食生活と、適度な運動を心がけることです。喫煙習慣のある人は、必ず禁煙をおすすめしています。
――睡眠時無呼吸症候群も危険因子なんですね。 睡眠時無呼吸症候群の人は、睡眠が一時的に中断されることで交感神経が働き、血圧が上昇しやすい状態になります。「無呼吸」と「呼吸再開」を繰り返すことで、急激な血圧変動が持続されるため、血管に大きな負担がかかってしまうのです。
治療法のひとつに、睡眠中にマスクから空気を送り込んで狭くなった気道を広げるCPAP(経鼻的持続陽圧呼吸療法)があります。生活が変わるほどぐっすり眠れるようになり、血圧も下げることができるので、症状がある人は治療してみてはいかがでしょう。
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後半では、大動脈解離を発症した場合の対処法について詳しく解説しよう。