「サイズアップもジャストもOK。いろんな着方で!」
着丈:68cm 身幅:59cm 裄丈:86cm(※Lサイズの場合)1万9800円/スタンダード カリフォルニア 03-3770-5733
| スタンダード カリフォルニア 阿久戸秀高さん |
「ジャストサイズに着ても、サイズアップして着てもOK」と阿久戸さんがレコメンドするとおり、汎用性が高い仕上がりとなった今季の新作。
ゆったりめに身幅を持たせたパターンとラグランスリーブを特徴とし、裾や袖のリブ幅もバランス良くあしらわれた、ベーシックなシルエットの一着となっている。
「ごくごくシンプルに仕上げました」と言う理由は、オリジナルで作った生地の魅力を最大限に活かすため。コットン88%にレーヨン12%を混紡した通称“88/12”の配合とし、「ヴィンテージでも人気の素材感を新品から楽しめることができるのが狙い」とのこと。
「きれいな発色&配色の杢パターンにすることで、品の良さも加えました。どんな大人カジュアルにもマッチするデザインだと思います」。
ヴィンテージ通で、アメカジ服を知り尽くした阿久戸さん。彼の今気分なスウェットの模範解答だ。
「アウター感覚でも着られる全方位的にビッグなシルエット」
着丈:75cm 身幅:69cm 裄丈:97cm(※Lサイズの場合) 4万1800円/セブンバイセブン 03-5785-6447
かつてサンフランシスコで暮らした経験がデザイナー人生を形成したという川上さん。そこで数多の古着に触れ、センスと審美眼を磨き上げてきた。
「アウター感覚で着られるオーバーサイズを追求しました」と言う本作は、「1990年代に流通した肉厚のスウェットを意識しながら、よりいっそう振り切ったサイズ感に仕上げています」。そのコメントどおり、縦横全体に大きめな印象。
それでいながら上品に映るのは、製品段階で染色加工を施すことで、ドライタッチな肌触りの奥に柔らかさも感じられるという高密度な裏毛素材の賜物だろう。武骨な印象を与えがちなヘビーオンススウェットを、独自のセンスによって奥行きある一枚に仕立てた。
インナーに何着か重ね着してもごわつかないサイズ感となっているので、川上さんの推奨どおり、アウターとして着るのも面白いだろう。
「古着屋で見つけたアメリカのスウェットをイメージ」
着丈:78cm 身幅:76.5cm 裄丈:93cm(※Lサイズの場合) 4万8400円/ダイリク info@dairiku- cinema.com
| ダイリク 岡本大陸さん |
映画をコレクションのテーマにする気鋭ブランド。2024SSは「MY HERO」を掲げて、岡本さんが憧れてきたハリウッドスターたちを想起させるコレクションを展開。
このスウェットは「着丈と比べて、広く設定された身幅により、リラックス感のあるシルエットを創出しました」。
着想のきっかけとなったのは、「古着屋で見つけたアメリカのヴィンテージスウェット」だという。見た目からアメリカのオヤジが着古していそうな、ただならぬ雰囲気を醸し出す。
それもそのはず、「ダメージ加工と日焼け加工により、ヴィンテージ感を強調しています」と言うとおり、“やれ感”を出すためにオリジナルの染めも含めて5回の加工を施している手の込んだ一枚なのだ。
「ヴィンテージ顔を活かして、ダメージデニムや古着のアウターに合わせるのがカッコいい」という岡本さんの推薦の言葉にも共感できる。