懐かしい旧車もしっかり現代風にアレンジされている
もう一つの潮流が、旧車のモダナイズ。音楽ではシティポップが再評価されているでしょ? でも当時の音のままじゃなく、少し現代風にアレンジされている。それと同じです。
ファイター/STARROAD。いかついオーバーフェンダーは昭和ですが、ボディカラーはしっかり現代風。
旧車ブームも久しいけれど、旧車を単に直して乗るんじゃなく、今っぽいアレンジが加えられている。その象徴の1つが、ボディカラーですよ。黄色や緑色のスポーツカーなんて、昭和の時代に走ってました? これが令和ってことです。
色については、後日また詳しく話そうと思いますが、ともあれ、こうした旧車ブームが興るのは、OCEANS世代の大人たちが元気だからだと思います。あの当時乗れなかったという憧れや、あのときもっとこうすればよかったという反省を、今こそスッキリさせる。だから、かつては暴走族のイメージもあった国産スポーツカーを、今は一部上場企業の役員クラスが懐かしんで乗っているわけです。
TOM'S 80スープラ/トムス。設立50周年を記念してTRD 3000GTをレストアし、現代風にアレンジ。2500万円(!)で販売が予定されています。
読者の中にも、Zやスープラを「懐かしい」「今こそ乗ってみたいな」と思っている人がいるんじゃないでしょうか。その意味で言えば、多少強引ですけど(笑)、僕が乗ってみたいと思わず唸った、懐かしい車も見つけました。
Maserati MC12/ROBERUTA。マセラティが開発したスーパーカー。その希少価値で価格が高騰していますが、投資目的で買う外国人の誘い文句に負けず、ぜひとも所有し続けてほしい。日本のお宝ですよ。
カッコいいでしょ〜(笑)。スーパーカーの上を行く、“スーパーカーofスーパーカー”です。当時、これを買える人は一部のスーパーリッチだけ。会場にはフェラーリやランボルギーニもたくさんあったけれど、もうこれを見てしまうと、それらスーパーカーが物足りなく感じるくらい、スーパーなんです。オーラが違いますもん。
こんな車に僕もいつか乗ってみたいなぁ、と思いつつ。カスタムショップとメーカーの垣根がなくなった時代に、さて自分のショップを構える僕らの次の一手はどうしていくか?いろいろ考えさせられた今回の東京オートサロン2024でしたねー!!