そして音楽シーンと並んで、多大な影響を与えたのが、一大トレンドとして海外からも注目された日本発の“裏原宿”のスタイルだ。
「当時のムーブメントの源泉のひとつが、スケートやサーフといったエクストリームスポーツ。
マット・ヘンズリーなどのスケーターからインスピレーションを得た人も多く、そこにアレンジを加えた東京ならではのスタイルが生まれました」。
シェイパーのショーン・ステューシーが1980年に創設した「ステューシー」。裏原ブームの渦中で、90年代ストリートを牽引した。 [左]9900円、[右]12万1000円、[下]1万9800円/すべてポートレーション portration
さらにそのムードを後押しした要素としてどうしても外せないものがある、とPoggyさんは言う。それがマンガだ。
なかでも『スラムダンク』はその代表格。
ファッショントレンドとも相互作用を及ぼしたマンガの世界。その中心には「週刊少年ジャンプ」があった。なかでも『スラムダンク』の影響力は絶大。連載開始は1990年42号。こちらは貴重なPoggyさんの私物。
「スポーツとファッションの距離を縮めた大きな要因になっただけでなく、世界の共通言語となった作品です。日本ならではの視点で描かれた、スタイリッシュでスポーティな世界観は今なお色褪せません」。
そんな『スラムダンク』は、連載終了から四半世紀以上の時を経て、昨年は新作映画が公開された。
思えばヴィンテージ、アメカジ、アウトドア、ロックT、オーバーサイズ……近年は90年代ファッションのリバイバルが続いている。
1986年に創刊し90年代に一世を風靡したストリート雑誌「Boon」。NBA、スニーカー、裏原宿、古着など当時旬な情報が満載で、最高実売部数は60万部を超えた。
「今のトレンドは、90年代に似た要素で溢れています。そんな流れを経て、スポーツなファッションもまさに今が旬。
しかもオーシャンズ世代にとっては、90年代に体験した“格好いい”の原風景がある。そして、下地があるからこそ、今アップデートして何倍も楽しめる。
だからこそ、我々にとって、“スポーツは最高のファッション”なのです」。