渡辺真史●1971年、東京都生まれ。ベドウィン & ザ ハートブレイカーズのディレクター。ローカルとインターナショナル、2つの視点で東京をクルージング。
▶︎すべての写真を見る 神宮前2丁目、通称“奥原宿”に位置するアメリカンなバーバー「ミスターブラザーズカットクラブ 原宿本店」。先日、
ガーナでの取り組みもスタートしたこちらの創業者、ファイヤーワークス代表の小松大輔さんを訪ねた。
渡辺 大ちゃんとは、僕の友人であるデラックスのデザイナー、HUEの紹介。面白いヤツだと聞いていた。
小松 おふたりとも憧れの存在でしたのでうれしかったです。店の利用もありがとうございます。
渡辺 美容室に通うのは少し照れくさいところがある。小ぎれいな店舗で雑誌を読みながら、みたいな感じ。昔ロンドンに住んでたときからバーバーには興味があった。自分でもやろうかなと思ったくらい。だから、こういう店はありがたい存在。バーバーを始めたきっかけは?
小松 日本にもバーバーのカルチャーをつくりたいと思ったのがきっかけです。50年代あたりのアメリカのノリが前から好きでした。
渡辺 店内からその雰囲気が伝わってくるね。この店は、いつから?
小松 2014年のオープンです。今は原宿と大阪に2店舗ずつ。あと中目黒と福岡、そして、LAにも。
渡辺 「ミスターブラザーズカットクラブ」ができてから他店も含めて、バーバー自体が増えてきている印象。本店を原宿にオープンした理由は?
小松 東京でいちばん美容室が集まるこのエリアで成功したいという思いがありました。
渡辺 近くにレコード店の「ビッグ ラブ レコーズ」もあるし、音楽好きやファッション好きも集う立地。客層はやぱっり男性がメイン?
小松 9割9分で男性です。女性だとマニッシュな方が多いですね。
渡辺 スタッフは、タトゥーが入っていたりしてイカつい感じだけど、礼儀正しくていい子たち。
小松 不良ではないですから(笑)。接客はコミュニケーションが命。人と人が集って情報を共有する、この店をオフラインメディアのような存在にしたいです。わざわざ郊外から来てくれるお客さんもいれば、カット予約なしで遊びに来てくれる人も。
渡辺 そういえば最近、
アフリカにも進出しているらしいね。
小松 場所はガーナなんですが、バーバーアカデミーを支援するクラウドファンディングを始めました。
渡辺 原宿のローカルから世界へとグローバルな扉が開いている。
小松 本国の人に喜ばれない不要な物品支援ではなく、職業を生み出すことで現地の発展につなげたいです。
渡辺 いつかはガーナ出身の理容師が原宿に来ることもあるのかな。髪を切って社会貢献、素晴らしいね。
——原宿から世界にバーバー文化や社会貢献を発信する「ミスターブラザーズカットクラブ」こそ、大人のサロンといえそうだ。 ミスターブラザーズカットクラブ 原宿本店住所:東京都渋谷区神宮前2-31-8 1F電話番号:03-6721-1774営業:11:00〜22:00(日曜は20:00まで)無休mr.brothers_cutclub