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言葉②仕事で求める「楽しい」は「僕が楽しい」じゃなく、「世の中を楽しくさせるのは、僕らの使命だ」という意味



Q:今回は組織やリーダーとしての部分について聞かせていただきます。楠本さんは、組織作りや従業員に自身の考えを伝える上で、どのようなことを意識していますか?

楽しくやることです。それに尽きます。あと、「それがかっこいいと僕は思う」と言うことですね。

「こんなふうにかっこよく生きようよ」と、「どうせ一回の人生なんだから」って、それを常に問いかけるようにしています。「社会は絶対に変わるよ」「変わる時に、後ろからついていく側に立つのか、自ら『変えようぜ』という側にいるのか、どっちがいい?」って。

その時に「僕一番後ろで十分です」という人は1人もいないです。みんなやっぱりカフェ・カンパニーが好きだから在籍しているんだと思うんですよね。だとしたら、変わっていく社会の中で、その集団が「僕たちの役割はここじゃない?」と、常に指し示すっていうことが一番大事だと思いますね。



Q:どのように具体的に伝えているのですか?

僕はこんなふうに時代を読むけど、その中にあってカフェ・カンパニーの概念は変わらないんです。

「カフェ・カンパニーが作るカフェは『CAFE=Community Access For Everyone』なのだから、今の時代に必要なカフェの概念は、食産業全体を横軸で連携させて、強く、しなやかなチームを作っていくこと。それが僕らにとっての『For Everyone』じゃないの?」っていうことをメンバーには伝えています。



Q:楠本さんのように道を選ぶ時に「楽しく」「かっこよく」という指標は、人生にとってすごく大事な要素だとは思いますが、楽しいを求めて、挫折したことなどはありましたか?

たくさんあります。だから、 「楽しい」という言葉に隠れている、何て言うかな……顔は笑っていますけど、こっちはそれどころじゃない、という感じですかね。

エンターテイメントも同じだと思うのですが、夢と希望を与える職業が、「私は本当に辛いんです」みたいな顔をしてステージに立たないじゃないですか。

みんなプロである以上、それは責務だと僕は思います。だから、「楽しい」という言葉の意味は、「僕が楽しい」じゃなくて、「世の中を楽しくさせるのは、僕らの使命」という意味です。

「自分が楽しい」「自分が気になる」ということが発想のアイディアの原点ではありますけど、それを達成するためにはやらなきゃいけないことが山積みなのですが、「それは自分が成すべきことなのだ」という信念があれば、失敗も、後悔ではない。でも、むちゃくちゃ反省はしますよ。



Q:どのようなフィールドでも必ず失敗はありますし、その結果を受けてどう振る舞うかでその失敗の意味も変わってきます。楠本さんはどのように失敗からの這い上がり、モチベーションをコントロールされているのですか?

今はもう本当におかげさまでクソ親父になったんで(笑)、何が起きても、お酒を仲間と飲み交わせば、朝起きたら「パン!」と忘れてますね。

ただ、悔しさは残ってたりして、それは絶対に忘れちゃいけないと思っていますし、そこは、次への課題を解決するために徹底的に追い込んでいきます。


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