いわゆる「筋トレ飯」で腸活がおざなりに!?
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――腸もとても大事な臓器なんですね。 だから食べるものが本当に大事なんです。
――暴飲暴食はやめるとして、飲み会や会食が多い方はどうしたらいいですか? お付き合いは仕方がないので、せめて家で食事するときは気を付けていただきたいですね。できるだけ
発酵食品とか、海藻、豆類、キノコ類など食物繊維の多いものを摂取するようにしましょう。みそ汁と納豆は毎日食べる、というように食事の軸を決めておく。そうすれば腸活を頑張れなかった日があっても帳尻合わせができると思います。
それからお酒を飲むときのポイントはおつまみです。
腸に良いのはお刺身、冷奴、枝豆、お新香などの居酒屋メニュー。逆に唐揚げやフライドポテトなどは、避けたい食べもの。酸化した油が腸に良くないんです。
――腸活で勘違いしがちなことはありますか? 乳酸菌飲料を飲んでいるだけで腸活に満足している人が多いかもしれません。せっかく良い菌を摂っても、菌を増やさないとあまり意味がありません。
菌の餌になるのは食物繊維なので、毎食でなくてもいいですが、1日のうちで必ず食物繊維を摂る習慣をつくりましょう。
あとは、最近筋トレブームが続いていますが、食事の内容には注意が必要です。
――そうなんですか? ゆで卵、ささみ、プロテインといった、筋力増強の食事を基本にしている方もいると思いますが、これって発酵食品も食物繊維もなし。腸の環境にとって、実は良くない状態です。野菜サラダなどもしっかり摂取しましょう。
――1日2食のプチ断食みたいな食生活が流行りましたが、こちらはどうでしょう? “朝飯前”なんて言葉があるように、昔は朝食を食べる前にひと仕事していました。現代人はデスクワークの方も多いので、1日の運動量で考えると2食くらいで十分な方もいらっしゃいます。
空腹の時間を長くすることで血液もキレイになりますし、排泄の臓器の働きが良くなるんですよね。そういう意味ではデトックスになり、腸内環境を整えることができます。
――なるほど。先生が積極的に摂取している食品などはありますか? お酢ですね。特ににごり酢などに含まれる酢酸菌が免疫力アップや血糖値を下げたりするといわれ、腸内環境の向上にも役立ちます。にごり酢を料理にはもちろん、炭酸と割ったり、ヨーグルトにかけたりしています。
――最近は腸内環境を測るためのパーソナルなサービスも注目されているようです。 日本では腸内フローラを検査するサービスがありますよね。常在菌のバランスは人それぞれですから、自分がどんな菌を持っている、どんな食べ物を消化しにくいかということを知っておくのは腸活のひとつの目安になりそうですね。
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