©︎kazoka30/iStock
楽しく過ごした正月がすぎ、“いつも”の日常が戻ってきた。気がつけば、「体が重くなった」「顔が丸くなった」と実感する人も多いのではないか。
ダイエット界の名医、林 博之先生によれば、「正月太りを解消するにはまずは食事を見直すことが大切」という。
ということで、今からでも挽回できる「正月太りのリカバリー術」を林先生に教えてもらおう。
※本記事は2021年1月3日の記事を加筆し、再掲したものです。 話を聞いたのはこの人! 林 博之●渋谷DSクリニック院長。東京慈恵会医科大学卒業後、東京新宿メディカルセンター形成外科医長等を経て、平成17年にダイエット専門院「渋谷DSクリニック」を開院。医学的根拠に基づいたダイエット法を提唱している。
断食はNG! 和定食で栄養バランスを重視して
──そもそも正月太りの原因は何でしょうか? やはり食べ過ぎですか? 年末年始は忘年会や新年会などのイベントが増え、カロリー過多になりやすい時期。加えて休暇中は通勤がなくなるため、運動不足にもなりがちです。
また、生活リズムが崩れることによるホルモンバランスの乱れも問題。夜更かしして遅くに起きると、正常な睡眠バランスが崩れて、代謝に関わるホルモンや食欲をコントロールするホルモンバランスが乱れてしまいます。
特に20代以降は代謝量が落ちてしまうため、オーシャンズ世代の男性はいっそう太りやすくなるんです。
──正月太りを解消するために、食事で気を付けるべきことを教えてください。 太らないためには、そもそも余分なカロリーを摂取しないのがいちばんですから、まずは食事を見直しましょう。ただ、正月明けに急激にカロリーを減らすのは、精神的にキツイと思います。ですので、栄養バランスの取れた食事に気を配ってください。
糖質を摂り過ぎないようにして、野菜やきのこ、海藻などでビタミンやミネラル、食物繊維を摂取。タンパク質が肉の場合、脂質の少ないものを選ぶようにして、肉だけでなく魚、豆腐、卵などいろんな種類で摂るように努めましょう。
カロリーを適正に減らしつつ、栄養をしっかり摂る。それがリバウンドせずに確実に痩せる方法です。
©︎kazoka30/iStock
──栄養バランスの取れた食事のコツとは? 栄養バランスの取れた食事は、一汁三菜の和定食を想像してもらうとわかりやすいでしょう。主食、主菜、副菜があって、野菜もしっかり摂れますから。
また、果物や乳製品も1日1品加えられるとベターです。もし、昼は牛丼のみ、という場合は、朝と夕方で野菜を補って、1日全体でバランスを取るよう心がけて下さい。
──ファスティングはどうでしょうか? 正月明けのファスティングはおすすめしていません。栄養不足になり代謝も低下してしまうため、かえって体調を崩してしまうリスクが高まります。食べ過ぎで疲れた胃を労るために、食事を少し抜くという程度ならOKです。
ちなみに、食事量を減らすなら、夕方や夜が有効です。夜は活動量が少ないことに加え、体内で脂肪を蓄積する作用を持つビーマルワン(BMAL1)という物質の分泌量が夕方から上昇し、深夜にかけてピークを迎えるためです。
2/3