ストレッチは首を反らせるだけでOK！

――肩こりに効果的なストレッチを教えてください。

パソコンやスマートフォンを見続けていると、首をずっと突き出して作業をしていることになるので筋肉がこわばり、肩がこってしまいます。時折、天井を見るようにして首を反らせると肩のいいストレッチになります。

5秒から10秒かけてゆっくり行うのがコツ。30分に1回ぐらいのペースで行うのが理想ですが、肩がこってきたなと感じたときにも効果的です。

肩関節をぐるぐると旋回させてこわばりをほぐすのも肩こり解消になります。肩関節と同時に肩甲骨もしっかりと動かしましょう。このとき頭が下を向いていてはいけません。必ずまっすぐ前を向いて行ってください。

ーー「まっすぐ」が重要なのですね。

はい。診察をしていると、普段から首が前傾している人が少なくありません。自分の首がまっすぐになっているかどうか、壁を背にして後頭部を壁につけてチェックしてみてください。後頭部が壁についている状態が、首がまっすぐになっている姿勢です。違和感がある場合は姿勢矯正を検討することをお勧めします。

普段のトレーニングでいえば、猫背を治すために背筋のトレーニングなどが有効ですが腰を痛めている人などは避けてください。また、症状が重い場合は整形外科に一度かかってみるのもいいでしょう。

――整形外科ではどんな治療をするのですか？

痛みを取るための湿布や塗り薬、あるいは筋弛緩剤といった薬が処方されますが、これらはあくまで対症療法です。根本的に治すには突き出た首、巻いた肩、曲がった腰などを治すための姿勢矯正が重要です。

病院を選ぶポイントは理学療法士がいる医院。専門家の指導のもと姿勢矯正のためのストレッチを根気よく続けることが、肩こり解消の近道です。