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冷えとり習慣で体質改善!



――冷えを改善する効果的な方法があれば教えてください。


実はどのタイプの冷え症も、まず、睡眠のリズムや入浴方法、運動、食事などの生活習慣を見直し、体質改善することを優先します。漢方薬などは、あくまでも補助的な役割です。

喫煙は血管が急激に収縮するため、血液の流れが悪くなり、動脈硬化や血管の老化など、冷えを招く原因となります。

――睡眠のリズムを整えるためにできることは?

質の高い睡眠のためには夕食は就寝の3時間前に、入浴のタイミングは就寝の1〜2時間くらい前に済ましておきましょう。

冬の室温は16〜19度、湿度50%くらいに整え、照明なども不安にならない程度の暗さがいいでしょう。寝る前のスマホは、交感神経を刺激して入眠を妨げるのでNGです。

――冷え症を改善する入浴法などはありますか?

忙しいとついシャワーで済ます人もいますが、健康のためには湯船につかるのが基本。39度くらいのぬるま湯に30分程度、首や肩までつかって体を温めます。あまり湯船に長くつかれない人は、うっすら汗をかくくらいまでつかるようにするといいでしょう。

体を温めるためには熱めの湯船のほうが効果的と思われがちですが、40度以上の湯船に入ると交感神経が優位になり、血管の収縮が起こりやすくなります。温まったつもりでも、温まったのは体の表面だけで湯冷めしやすくなるので逆効果です。

――運動はどんなものがおすすめですか?

軽めのジョギングです。ジョギングは、足の筋肉のポンプ運動で血行が良くなり、全身まで血液がいきわたるからです。息が切れるくらいの軽めのジョギングで、1日20〜30分程度を目指しましょう。そのほかスクワットをしたり、会社や駅などでは階段を利用したりするのもいいですね。

――食生活で注意するポイントは?

食生活だけで冷え症が解消するわけではありませんが、体を温める食材を選ぶようにすることが大事です。例えば、飲み物は人肌より冷たいものを控えましょう。できるだけ温かい飲み物、もしくは常温がおすすめです。

――積極的に食べるといい食材があれば教えてください。

東洋医学では、ネギ、タマネギ、ラッキョウ、ニンニク、ショウガなど土の中で育つ野菜は体を内側から温めると言われています。

また、筋肉をつくる肉や魚、卵などのタンパク質の摂取は必須です。特にサンマやサバなど青魚には血行を良くするDHAやEPAが豊富に含まれていますから、ランチなどで魚定食を食べるといいのではないでしょうか。

もちろん、体を温める食材ばかり食べる必要はありません。体を温める食材を取り入れて、バランスよく食べることが大事です。

――冷え症はすぐに治せますか?

冷えをとる生活習慣を心がけても、すぐに冷え症が改善するわけではありません。諦めずに気長に取り組むことが大切です。


働き盛りのオーシャンズ世代は不規則な生活になりがち。冷えを寄せつけないように、まずは冷えとり習慣を身につけていこう。

アントレース、酒井範子(メディア・ビュー)=取材・文

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