※記事内のアイテム写真の一部は、過去のオーシャンズアーカイブからのイメージ写真であり、現在は販売されていない可能性があります。
アビエーターの開発とレイバンの誕生
レイバン誕生のきっかけを作ったのは、当時、アメリカにおいてトップクラスの光学メーカーであるボシュロム社だ。
同社は硬質ゴムを使ったメガネフレームで名声を得ると、やがて光学分野にも進出。1900年代に入るとアメリカ政府からの依頼も受けるようになる。
そんな中、アメリカ軍で悩みの種とされてきたパイロット用アイケア製品の開発にも着手。パイロットは飛行中の太陽光に起因する眼精疲労、視力低下、頭痛、吐き気などに悩まされていた。
当時からサングラスやゴーグルは着用していたものの、どれもが光学的な裏付けはなく改善の兆候も見られない。そこで、ボシュロム社は6年の歳月をかけレンズを開発。見事、期待に応えてみせたのである。
それが、現在ではパイロットのシンボルとなっている「アビエーター」誕生のきっかけになった。
▶︎すべての写真を見る “ティアドロップシェイプ”と呼ばれるオリジナルのデザインは、人の視界に合わせてカバーできることから、パイロットゴーグルの問題点とされてきた視野の確保に成功。
“レイバングリーン”と称されるレンズは太陽の強い紫外線から多くのパイロットの目を守った。1929年に完成したサングラスは翌年、アメリカ陸軍航空隊に制式に採用される。
その功績も後押しとなり、1937年に“光を遮る”という名のブランド、レイバンが誕生したのである。
さらに1950年代には一般人にも普及。かくしてレイバンのアビエーターはアメリカ人のライフスタイルに必須のアイテムとなり、今では世界中のセレブやファッショニスタから愛用されている。
そして、1986年公開の映画、『トップガン』で主演のトム・クルーズが着用したことから世界的に人気が爆発。以来、同ブランドのアイコンとして、幅広い層から人気を博している。
アビエーターの特徴
紫外線ほぼ100%カットのレンズ
アビエーターの特徴と言えば、真っ先に優れた機能性を挙げる人が多いだろう。例えば、高精度な紫外線カットである。
紫外線にはA波とB波があり、レイバンのアビエーターはB波を100%、A波を98%遮断。しかも、プラスチック製レンズを使いがちな現代のサングラスと違い、レイバンは昔から変わらずに高純度光学ガラスのレンズを使用している(一部、プラスチック製のものもある)。
そのレンズを高度な技術で研削・研磨することで光の歪みを防止し、なおかつ優れた耐久性も実現しているのだ。
ティアドロップ型のフレーム
アビエーターのアイデンティティとも言えるのが、ティアドロップ型のフレームだ。
2つのティアドロップフレームをダブルブリッジが繋ぎ、その両脇をストレートテンプルでかためるシンプルなフォルムは、まさに時代を越えた普遍的デザインといえる。
豊富なバリエーション
レイバンが世界的名声を得る前から、実は我々日本人はアビエーターを目にしている。そう、GHQ総司令官であるダグラス・マッカーサー元帥が日本に進駐してきた際に着用していたサングラス。実はそれがアビエーターと言われている。
そんな時代から本作はベースを変えず人々に親しまれ、その間にさまざまなバリエーションも展開。フレームやテンプル、ダブルブリッジなどの素材、形状を変えることで、クラシックなタイプからモダンな印象のモデルまで豊富にラインナップされているのだ。
アビエーターの人気モデル
アビエーター
アメリカ軍のパイロット専用のサングラスとして誕生したアビエーター。過酷な状況に対応するクオリティ&パフォーマンス、時代を越え変わらぬデザイン、有無を言わせないブランド性など、サングラスの“トップ・オブ・トップ”と言っても過言ではない背景を持つ。
アビエーター クラシック
「アビエーター クラシック」はその名のとおり、ティアドロップの形状たブリッジの雰囲気で、古き良きアイテムの良さを存分にその身に湛えている。
ニッケル合金を使用したフレームは耐食、耐熱性に優れ、ゴールドが使っていくほどになんとも良い味を醸し出す。
まとめ
もともとはミリタリーアイテムだったレイバンのアビエーター。軍用として通用するパフォーマンス&クオリティは健在で、今やその独特な形状から放たれる存在感は世界中のサングラスファンはもちろん、ファッションアイコンたちからも絶大な支持を得ている。
気づけば代わり映えのない印象に落ち着きがちなスタイリングのいいスパイスとして、活躍に期待がかかる一本だ。