有佳里さんは、どのような経緯でビーチテニスの世界に入ったのだろうか。
「生まれ育ったのは大阪の東大阪市で、父母ともにテニス経験者だったので、ラケットは幼い頃から身近にあったんです」。
初めてコートでラケットを握ったのは2歳のとき。
小学校1年生のときに近くのテニススクールのオープニングイベントを見学に行く。
すると、ゲストの伊達公子さんがものすごいボールをバンバン打っていて「かっこいい! 私もやりたい!」となり、スクールに入会したという。
家族旅行で淡路島に行った際に母と撮った2ショット。
メキメキと頭角を表した有佳里さんはアカデミーの強化クラスにも選ばれ、進学先は伊達さんの出身校である中高一貫校、兵庫県の園田学園を選んだ。
全国選抜に出場した高校のテニス部時代。
思春期ではあるものの、学校の勉強とテニスの練習しか記憶がないそうだ。
「燃え尽きた感じもあったので、高校卒業後はテニスをバリバリやるつもりはなかったんです。でも、担任の先生との三者面談で『せっかく頑張ってきたんやから大学でも続ければ?』と言われて、都内の私大に入学しました。ここでも、テニス漬けの毎日でした」。
大学のテニス部では毎年3月にプロの国際テニス大会を部員が開催、運営するという恒例行事がきっかけで審判をすることになっていたため、審判員の資格も取る。
インカレは予選から出場し、本戦まで勝ち抜いたが、4年生のときは就活を早々にやめて、審判員中心の生活を送った。
のちに、タイのバンコクで国際審判員資格の試験にも合格。
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