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2023.11.13

からだ

加齢と肥満&筋肉減少の密接な関係。中年オヤジが筋トレを習慣化すべき理由



オーシャンズ世代にもなると、トレーニングしていても筋肉がつきにくくなってきたと感じている人も少なくないはず。実はそこには、ちょっと複雑な原因が……。

年齢を重ねてからの体づくりについて、筋肉と骨、そしてホルモンについて熟知する整形外科医の金沢輝久先生に聞いてみた。

話を聞いたのはこの人!金沢輝久●下井整形外科病院 院長。千葉大学医学部卒、東京大学医学部附属病院 整形外科医局OB、日本整形外科学会指導医。東海大学医学部 特任教授時代には、解剖学の教育及び筋肉生理学に基づいたトレーニング方法、腰痛者などへの運動療法に関する研究なども行う。自身が病気による男性ホルモン低下状態に陥った経験から、海外で普及するホルモン治療を学び、治療にも積極的に取り入れている。

金沢輝久●下井整形外科病院 院長。千葉大学医学部卒、東京大学医学部附属病院 整形外科医局OB、日本整形外科学会指導医。東海大学医学部 特任教授時代には、解剖学の教育及び筋肉生理学に基づいたトレーニング方法、腰痛者などへの運動療法に関する研究なども行う。自身が病気による男性ホルモン低下状態に陥った経験から、海外で普及するホルモン治療を学び、治療にも積極的に取り入れている。


密接な関係がある筋肉と男性ホルモン



――中年になると、なぜ筋肉がつきにくくなるのでしょう?

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理由は複数考えられますが、中年期以降の男性にとって影響が大きいのは男性ホルモン(テストステロン)の減少です。

――筋肉づくりには、男性ホルモンが関係しているんですか?

非常に密接で、男性ホルモンはタンパク質合成を刺激し、タンパク質の分解を抑制しますが、これらの作用が組み合わさって筋肥大を促進します。

35~40歳を超えると、体内を循環するテストステロン濃度は年間1~3%ずつ低下し、そこで加齢とともに筋肉量の減少および筋力の低下が生じます。

そのため、40歳前後から筋力トレーニングの効果が落ちてくるのです。次第に筋線維の数が減り、各々の線維の太さも細くなります。
あれ?と思った方は、男性ホルモンの低下をセルフチェック!
男性ホルモンの低下による影響は筋力以外にも。症状は身体と精神症状に分けられる。

【身体症状】
●筋力低下 ●筋肉痛 ●疲労感 ●朝勃ちの消失 ●ED(勃起不全) ●頻尿 ●ほてり ●発汗 ●頭痛 ●めまい ●耳鳴り など

【精神症状】
●性欲の減退 ●集中力の低下 ●健康感の減少 ●不安 ●イライラ ●抑うつ ●不眠 ●記憶の低下 など
男性ホルモンはゆっくりと減り始めるため、私たちはその影響に気づきにくいのです。

また、これらの症状はすべてが表出するわけではなく、複数当てはまる方は男性ホルモンが減少している可能性があります。「やる気が出ない」「根気がなくなった」「草食化した」と自覚される方も。

下井整形外科病院 作成

下井整形外科病院 作成。

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筋肉のため、男性ホルモンを増やす方法はさまざま

――筋トレすると男性ホルモンが増えるってホントですか?

男性ホルモンはレジスタンス運動(筋肉に抵抗をかける動作を繰り返す運動)に対する筋肥大と、それに続く筋力増大の主要な促進因子と考えられています。

一般的に、男性は激しいレジスタンス運動後、テストステロン濃度が上昇します。ただし、加齢とともにレジスタンス運動に対するテストステロンの増加反応も低下します。

――男性ホルモンを増やすには、どのくらいのレジスタンス運動が必要ですか?
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筋肉痛が生じる程度のレジスタンス運動が必要だと思います。とはいえ、オーバートレーニングになってはいけないので、筋トレしたら中2日くらい休んで、同じパーツは週2回程度のトレーニングを目安にしましょう。私の場合は週に3時間くらいを筋トレに費やしています。

――男性ホルモンを増やす手っ取り早い方法は?

男性ホルモンを増やす方法としては、食事内容などの工夫などがありますが、多忙でストレスを多く抱えた現代人には、その工夫によって増やせるホルモン量に限界があります。

ホルモンレベルを測定し、男性ホルモンが減少していると診断された方は、ホルモン補充療法を検討しても良いでしょう。

――筋肉を維持するため、ホルモン投与を一生続けるべき?

男性更年期状態となって毎日投与することもありますが、決して毎日投与する必要はなく、ここぞというときに頓用で用いても構いません。

――筋肉のために、ホルモン補充するのはハードルが高い気が……。

海外ではホルモン補充療法が普及しており、例えば、フィットネス文化も根付いているアメリカでは、40歳以上の30人に1人にあたる170万人がテストステロンを使った治療を受けているという報告があります。

アメリカでは定年がありませんから、テストステロン補充をして、いつまでも活力を保ちながら仕事を続け、若々しく充実した人生を送ることを目指そうと考える方が多いようです。

ホルモン剤は種類が複数あり、効果の程度や副作用に違いがあります。また剤型には注射剤から、手軽な塗り薬や経口薬などがあります。

ホルモン補充療法を行うなら、必ず医療機関で適正なホルモン剤を選んでもらい、副作用チェックなどの管理をしてもらいながら行うようにしましょう。
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