▶︎すべての画像を見る 40歳以上の6人に1人は、「男性更年期障害」を発症していることがわかった
前回。
今回は、男性更年期障害の治療法と予防法を、神田西口クリニック院長の鈴木 鑑先生に教えてもらった。
話を聞いたのはこの人! 鈴木 鑑●神田西口クリニック院長。日本泌尿器科学会認定 泌尿器科専門医、テストステロン治療認定医。メンズヘルスから美容、AGA、アンチエイジング、男性更年期障害、性感染症など幅広く診察。
治療法の柱は、テストステロン補充療法
ーー男性更年期障害の治療には、どんな方法がありますか? 主に、テストステロン補充療法と、生活療法(生活習慣の見直し)の2つです。
ーー検査はどんなことをするのでしょう? まず問診とともに、血液中の「総テストステロン」と「遊離型テストステロン」の量を調べる血液検査を行います。
治療が必要な数値の目安は、総テストステロン値が250ng/dl未満、もしくは総テストステロン値が250ng/dl以上の場合は、遊離型テストステロン値が7.5pg/ml未満です。前立腺がんの採血検査も合わせて行い、病気がなければテストステロン補充療法を行います。
ーーテストステロン補充療法とは具体的にどんな治療ですか? 塗り薬や注射剤でテストステロンを補充する治療になります。塗り薬は、毎日陰嚢(いんのう)部に塗っていきます。陰嚢部は体の表面のなかで最も効率良くテストステロンの成分を吸収することができます。
一方、注射剤は塗り薬よりも即効性が期待できます。注射剤の種類にもよりもすが、おおよそ1週間〜数週間に1回、主に臀部の筋肉に注射をします。
また、テストステロン補充療法ではありませんが、補中益気湯などの漢方薬も男性更年期障害に有効です。間接的にテストステロンを増やすことがわかっています。
ーーテストステロン補充療法は、具体的にどのくらいの期間が必要ですか? 治療法によりますが、早ければ数日から数週間で効果を実感できます。平均的には、数カ月程度かかることが多いです。
症状が改善すれば継続して治療する必要はありませんが、男性ホルモンは加齢やストレスが原因で低下しやすいので、3カ月〜半年に1度、定期的にチェックして、治療を続けることをオススメしています。
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